見出し画像

「音の映画」を観(?)に行きました (毎日投稿63日目)

こんばんは。映画監督の武内剛です。
アタクシの初監督ドキュメンタリー作品「Padre」を世に出す為の毎日ブログでございます。

昨日は渋谷イメージフォーラムにある、映画を観に行った。
約60分のその映画が上映している間、アタクシはずっと目を閉じていた。

「はいはい。あるよね〜観たい映画観に行ったは良いけど、
気づいたら寝ちゃってたパターンね!」

いや、そんな事では断じてない。
ちゃんと起きて観(?)ていたよ。

「音の映画」という不思議な映画を。

「音の映画」は映像がない映画だ。
つまり、どういう事かというと、映画が始まってもスクリーンは
真っ暗なまま音だけを観る(聴く)映画なのだ。

昨夜の劇場では、本編が始まる前に、劇場内の注意事項の映像や、
他の映画作品の予告編などが映像付きで流れ、そして真っ暗になり、
本編が始まったかと思ったら、スクリーンには何も映らず、
そのまま真っ暗で終わった。

意中の女性に何も伝えずに、デートであの映画を観に行ったら、
短気な女性の場合、怒って途中で帰っちゃうかもしれない(笑)。

音楽をやっている知り合いが、この映画の感想をSNSに載せていて、
観た瞬間とても興味が沸き、チケットを即買いした。

だって、映画なのに、映像がなくて、音だけなんですよ?

普通にあり得ないじゃないですか?

「こんなの映画じゃない」って言われるレベルじゃないですか?

でも、そんな映画を作ってしまうんだから、監督のハブヒロシさんはおもしろい。

登場するのは、岡山県の日本語教室の生徒の皆さんで、
各々色んなバックグラウンドを抱えて、日本に暮らしている。
彼らがふとした時に話す、過去の出来事に、思わず息を飲んだ。
皆んな、なかなかどうして大変な思いをして生きている。

日本ってなんだろう

日本人ってなんだろう

国や国境ってなんだろう

言葉ってなんだろう

文化ってなんだろう

地球ってなんだろう

そんな疑問がアタマの中でグルグル回りながら、
映画は終盤へ進んでいき、
最後にはみんなで作った歌が流れる。

この歌がとっても不思議で心地よかった。

気づけば、真っ暗のハズのスクリーンに、
カラフルな模様が踊っているかのようにさえ感じた。

そしてフワフワした不思議な気分のまま
「音の映画」は終わった。

実に不思議で良い体験だった。

上映後のトークはYouTubeでも活動中の
フリーランス国際協力師 原貫太さんと
とても聞き応えのある2人のトークで
あっというまに時間が過ぎた

東京での上映は、今晩で一旦終わるらしいが、
きっとまた各地で上映されていくと思うので、
興味があればハブヒロシ監督のSNSなどで、
情報をチェックしてみてください。

令和五年三月三十一日 武内剛






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?