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ボブという名のストリート・キャット【読書感想文】 映画見て映画館で買いました

★★★★☆
2017年9月19日にレビューしたものです。


著者:ジェームズ・ボーエン、服部京子(翻訳)
出版社 ‏ : ‎ 辰巳出版 (2013/12/14)
発売日 ‏ : ‎ 2013/12/14
単行本(ソフトカバー) ‏ : ‎ 277ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4777812693
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4777812691
寸法 ‏ : ‎ 13.5 x 2 x 19.5 cm


 全部で277ページですが、読みやすくサクサクと読めます。
 作者が話していますが、ライターと書いたそうです。
 日本図書館協会選定図書だそうですね。基準は知りませんが。。
 薬物依存からの更生の話が出てきます。(なので、子供にはどうかな、とも思います)。日本と違って更生プログラムにのってメタドンという薬を飲み、さらにそれを止めるために離脱症状と戦っています。

(以下ネタバレ)

 話は映画と大体同じですが、多少ドラマチックにするためか変更があります。

 まず、映画だと本当に道で暮らしていたところからカウンセラー?が骨折ってホームレス認定の家に暮らすようになりましたが、本だと最初からジェームズはホームレス認定の家に住んでいます。映画ではジェームズはあまり猫に詳しくないようでしたが、原作では小さい頃から猫に囲まれて暮らしたので詳しいとのことでした。映画で出てくる彼女っぽい奇抜な格好のビーガンの女性はおらず、元麻薬依存の元カノが出て来ます。さらに映画では別の女の人と結婚して腹違いの姉妹と暮らしている父親との関係が出て来ますが、本では父親と会う話はあるものの比較的淡々とした面会であり、どちらかというと最後の方にオーストラリアの母親に会いにくる話の方が本人には大きな出来事となっています。

 この本は、ジェームズに本を書きませんかという話が来たところで終わっており、本ができて出版記念などはこの続きの本で出てくるようです。
 映画でもありましたが、えらい意地悪をされてストリートミュージックをやめさせられたり、ビッグイシューの販売も危なくなったりは原作でもしています。イギリスにも意地悪な人がいるもんだなあ。

 ただ、薬物依存症更生プログラムにのりつつも、なんとも先の見えない人生を送っていた青年が、猫と出会って懐かれ、この猫を食べさせていくためになんとかしようと考えを変え、行動を変え、人生を変えていくところは、本も映画も一緒です。
 肩のり猫なんて本当に変わったにゃんこちゃんですね。いいなあ、肩乗りネコ。ただなんどもはぐれていいます。戻ってきたからいいんですけど、ヒヤヒヤしました。

 今後の彼らの人生と猫生に幸いを願います。
 ボブ長生きしてね。



追記:ボブは逝ってしまったそうです。
最期の本を読んでみようと思います。

追記2:
実は、私はこのnote以外にも、猫のブログをやっています。
しばらくお休みしていたのですが、最近また再会しました。
そちらのブログでも、以前この本や映画について、投稿させてもらいました。


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