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Blackmagic Creator's Portfolio Vol.4 Yusuke Okawa

Introduction

こちらのシリーズでは、弊社Blackmagic Designと深い繋がりのある、とても素敵なクリエイターの皆様についてご紹介します。

第4回目は、クリエイター / 起業家として活動されている大川優介さんにお話を伺いました。


Profile

大川さんは2016年に初めての動画をYouTubeに投稿し、2018年から本格的に動画のアップロードを始めました。現在で5年目に突入し、登録者数は約16万人と幅広い世代から支持を集めています。YouTubeでの活動のみならず、株式会社TranSe・クリエイターコミュニティ「OneSe」・カメラブランド「kyu」を設立。今後の活動拠点をアメリカに移転するなど、様々な挑戦を続けるクリエイターの一人です。


ー 最初にクリエイターとして活動されるようになったルーツ、きっかけを教えてください

幼い頃からアウトドア派で、サーフィン等のエクストリームスポーツが好きなのですが、ある時、それに関するとてもイケている動画を見つけた際に「かっこいい」と胸を打たれました。時を移さずアクションカメラを購入し、撮影した動画を投稿したのが一番最初のきっかけであり、ルーツです。立て続けにSNSで発信し続けていると、自分で作成した動画がみんなに喜んでいただけるということを、18歳の時に実感できました。"これはやるしかない”と思い制作を続けていると、ある時仕事に繋がったんです。最初は戸惑いましたが、趣味が仕事になる経験を味わうことができ、自分がやりたいことでお金を稼げることが最高だと思いました。

ー 活動拠点をアメリカへ移される理由を教えてください

小さな頃から漠然としたアメリカに対しての憧れやリスペクトがありました。エンターテインメントの側面が強いかもしれません。そんな中、個人のクリエイターとしての活動と会社としての事業の転換点が重なったタイミングでアメリカという選択肢が上がってきました。自分達の課題やビジョンを明確にするため、最終的には衝動的にアメリカに行くという意思決定をしました。12月中旬から1月上旬まで滞在していましたが、新しくスタートするカメラ事業の長期的な展望や様々な価値観を持つクリエイターや企業家との出会いがあり、改めてアメリカで挑戦したいと強く思いました。3月から現地に戻り、本当の意味でグローバルで影響を与えられるクリエイターになるための一歩を踏み出せればと思っております。

ー 行動力がとても素晴らしいと思ったのですが、その原動力はどこにありますか?

まず自分を理解すること・足りないものを補うこと・やりたいことに情熱を持って取り組むことが重要だと思います。僕自身、クリエイターとしてよくないと思うのが、同じようなジャンルのクリエイター同士でチームを作ることです。本質的なのは自分の弱点を補ってくれる仲間を見つけること。そうすることで短所を克服し、長所をより伸ばす事ができると思います。人それぞれ性格や強みがあると思うので、自分自身の能力を理解することも大事です。僕は自らの能力が高いと思ったことはなく、逆にできないことの方が多いと思います。それを力として捉え、僕がこのタスクをできないと思ったら、できる人にお願いしようと心がけており、このマインドが会社経営にも係わっています。また、すぐに行動できるような状態を作り出すことも大事です。真面目に考えるとやらない理由はいくらでも出てくるので、直感に従ってやってみるのもいいですね。

ー BMPCCを使い始めたきっかけを教えてください

当時海外のクリエイターや他の人が作った動画と自分の動画を見比べた時に、満足のいくクオリティではなく、さらに映像のレベルを上げたいと模索していたところ、「RAW」のフォーマットを知りました。そしてその頃話題になっていたコンパクトでRAWを撮れるカメラ、BMPCC4Kに出会ったんです。BMPCC4Kは低価格で、とても綺麗な映像を気軽に撮れる本当に画期的なカメラだと思います。この4〜5年で制作した動画は、Blackmagic DesignのBMPCCシリーズを使っていますね。BMPCC4KからBMPCC6K、そして現在はBMPCC6K Proを使って動画を撮影しています。レンズは、6Kモデルと相性が良いSIGMA18-35mmを使っていますが、広角からヨリを撮影することで背景をぼかして表現することができ、あれに勝る撮影方法はないと思います。また、BMPCCシリーズがクリエイターに選ばれる理由が多くあると思います。まずは性能に対して低価格、撮影した映像の美しさ、そして機能性の高さです。例えばSDカードだけでなくCFastや外付けハードディスクでの収録が可能だったり、6K Proのモデルには既にNDフィルターが内蔵されているんです。そういった高い利便性も含め総合的なバランスの良さが選ばれている理由だと思います。

ー 1番気に入っている製品は何でしょうか?

BMPCC6K Proですね。やはり最強だと思います(笑)。スマホからカメラまで、撮影の用途に合わせて幅広く使っているのですが、”制作する”という観点では、BMPCC6K Proが一番気に入っている製品ですね。僕は山登りやサーフィンなどアウトドアでの撮影を多々行うことがあるのですが、綺麗な映像を撮影しようと思うと、どうしても多くの機材が必要になりがちです。しかしBMPCC6K Proだと、コンパクトなので持ち運びも嵩張らず、BMPCCシリーズの中でもバッテリーが一番長持ちし、内蔵NDフィルターで調整しながらとても綺麗な映像を撮影できます。また、ジンバルに載せることが可能で、ブレを抑えながら安定して使用することができます。このような要素が、僕の中でBMPCC6K Proを使う1番の理由です。

ー 動画制作をする中で、大切にしている価値観や考え方をご教示ください

今までたくさん動画を作ってきましたが、動画の本質的な価値は、思い出を鮮明に残すことだと思います。例えば、数年前に行った海外旅行で、友達との面白かった様子や感じたことの情報量を、高品質で鮮明に残す記録手段が動画であり、解像度・ダイナミックレンジ・色味など機能面を抜きにして思い出を保存するのが大切だと思うんです。しかし、”表現者”としての観点からは、思い出を残すこと以外に、自分が作り出す世界観も大切にしています。肉眼で見えるものよりも綺麗な美しさがある動画は、人の感情を根底から動かす大きな力を持っていると思うので、きらびやかさを描写する表現も大事にしています。

ー 1番影響を受けた作品は何でしょうか?

僕はjay alvarrezさんの動画を見たのが、動画制作を始めるきっかけになりました。また、クリエイターとして参考にしたのはSam Kolderさんの動画です。お二方ともカメラマンなのですが、被写体が自分自身なんです。カメラマンや製作者は裏方に回ることが多かった一昔前であれば考えられないことだと思います。SNSが普及するまで珍しかった自分の個性を表現するスタイルに影響を受け、動画を作成する上でのモデルになっています。

ー 現在会社を経営していらっしゃると思うのですが、「株式会社TranSe」の詳しい由来をお聞かせいただけますか?

「TranSe」は造語なのですが、2つの意味があります。1つは「trance」のトランスで、有頂天・平時とは違う精神状態という意味があります。常に自分たちや影響を与える全ての人たちが有頂天であってほしいという意味が込められています。もう1つは、「trans」のトランスで変化するという意味です。現状維持ではなく、常に変化を恐れず変わり続けるという意味です。この2つの意味を込めて「TranSe」になりました。

ー ご自身のブランド「kyu」に関しまして、マインドや考え方をお教えください

皆さんの人生の価値を上げるようなことを多く叶えたいという思いが「kyu」を立ち上げた理由です。今はこの事業に一層情熱をかけています。このブランドで、自分の体験をカメラへ記録し、見返すことで当時の記憶を思い出し、画面越しに再会できるというシステムを生み出す事ができました。クリエイターのみの価値観だとこのビジョンは絶対達成できないと思うので、自分が被写体だけでなく記録手段を作る”制作側”に行くことが大事だと考えます。「kyu」では試行錯誤してものづくりを楽しめるので、これも立ち上げた理由の一つです。

ー 「daypack」に関して、どのような経緯で思いついたのでしょうか?

カメラを持っていても、一年に一回も使わない人が約4割いるので、まずはカメラをもっと持ち運んで欲しいという思いがあります。カメラを持ち運ぶバッグのデザインが、今の時代に合っておらずイケていないと思うんですよね。日常でカメラをもっと持ち運んでもらえるような、今の時代に合ったバッグを作ることで、みんなが記録するきっかけをより広げられるんじゃないか、と思い制作しようとなりました。

ー 今の動画制作のトレンドについてご意見をお聞かせください

以前までの僕は、とにかく色々なコンテンツを見まくって、乗り遅れないよう常にトレンドを掴みにいくように行動していたのですが、今の時代はトレンドと言えるものがないと思っています。むしろ自分のコンセプトとか、目的に応じた一貫した活動が結局トレンドを作るんですよ。僕は「kyu」でやろうとしている自分達の思い出や楽しい体験を、”動画”というツールで撮影・共有することで残り続けるという未来を信じて活動しているので、それがトレンドになることを信じてます。今の僕がトレンドや、シネマティック撮影のムーブメントに対して思う価値観は、自らのアイデアを信じ、揺るぎない行動をし続けることだと思います。


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