地球寒冷化の深層①

 2020年9月16日、NASA(米航空宇宙局)とNOAA(米海洋大気庁)が共催する国際的な専門家グループの SolarCycle 25 Prediction Panel は、太陽極小期が2019年12月に発生したと公表した。ここから、観測史上最低レベルだった第24太陽活動周期が終わりを告げ、次の11年周期である第25太陽周期が始まった。科学者たちは、25周期の極大期は2025年7月と予測する。25の極小期は2031年頃になり、25も24周期と同程度の活動になると予想されている。

https://www.nasa.gov/press-release/solar-cycle-25-is-here-nasa-noaa-scientists-explain-what-that-means

 太陽の活動が弱い場合、深宇宙からやって来る有害な高エネルギー宇宙線をはじいて、地球を守っている太陽風も弱くなる。したがって、太陽風の届く範囲である太陽磁気圏は縮小する。結果、宇宙線量は増大する。

http://www.aip.nagoya-u.ac.jp/public/nu_research_ja/highlights/detail/0001248.html

 宇宙線が地球の大気と衝突するとエアロゾルを生成する。それは雲量を増加させ、雲による日傘効果により、地球の気候変動(寒冷化)に影響を与える。さらに現在は、地球自体の磁場も弱くなっており、これが宇宙線のさらなる増大と雲量の増加につながっている。

https://www.nature.com/articles/s41598-019-45466-8

https://www.esa.int/Applications/Observing_the_Earth/Swarm/Swarm_probes_weakening_of_Earth_s_magnetic_field

 

 太陽と地球、両方の磁場が弱くなっており、太陽で起きている現象をGSM(Grand Solar Minimum)、地球の方をPS(Pole Shift)と呼んでいる。

NOAAの宇宙天気予報センターは、第26太陽周期が存在しないことをデータで示唆している。

https://www.swpc.noaa.gov/products/predicted-sunspot-number-and-radio-flux

NASAは、第25太陽周期を過去200年間で最も弱いと予測している。

https://www.nasa.gov/feature/ames/solar-activity-forecast-for-next-decade-favorable-for-exploration




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