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【初恋】~嘘~




7歳。

わたしの【初恋】の年齢。

相手は、
【先生】。

学校のプールの時間、
お腹が痛くなったわたし。

先生が海パンのまま、
わたしを背負い、
保健室に。

わたしは先生の背中で、
恋に落ちた。

先生と二人きりになりたくて、
算数のじかん、わざと足し算間違えた。

【1+2=?】先生、
【4】とわたしが答える。

わたしと先生の二人きりの、
居残り勉強。

先生との二人きりの時間。
ドキドキが止まらない。

先生を困らせたいわけじゃない。
ただ、
スキだっただけ。

ずっと嘘をつき続けた。

あれから、30年以上経った。

もし、今先生に会ったら、
ホントのことを言うかな。

多分、言わない。
スキだったことも。

あなたは今、還暦くらいかな。

多分、会ってもお互い気付かない。

ただ、
あのときの気持ちは、
間違いなくホントだった。

心の中に秘めた淡い想い出。

誰にも知られることなく、
消えた初恋。



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