【怪奇現象】ウロバックが紫に変色【?!?】
今回は、まるで怪奇現象?!バルーンカテーテル挿入中の患者さんのウロバックが紫色になる秘密について説明していきます。
遭遇したことがある方も多いのではないでしょうか?
私も新人の頃に患者さんのウロバックが鮮やかな紫色に染まっているのを見て驚愕したのを覚えています。
では何故そのようなことが起きるのでしょうか?
そして、起きた時の対処方法について説明していきたいと思います。
ウロバックに色がつく症状を、
PUBS(purple urine bag syndorome)
と言います。
PUBSは、「紫色採尿バッグ症候群」という意味。
そのまますぎん?(笑)
〈 発生のメカニズム 〉
ズバリ原因は、
慢性的な便秘
尿路感染
この2つにあります。
慢性的な便秘により腸内細菌が異常増殖→必須アミノ酸であるトリプトファンがインドールに分解
腸から吸収されたインドールは肝臓でインジカンに分解され、尿中に排泄される。
細菌による尿路感染を伴うとインジカンはインジゴブルーやインジルビンなどの色素に変化し、それらの色素がプラスチックに溶け込む性質があるため、採尿バッグが変色する。
というわけなんですね。
尿自体の色は通常の尿と変わりませんが、採尿バッグやカテーテルは紫に変色し、悪臭を放ちます。
〈 対処方法 〉
・バルーンカテーテルの抜去、もしくは再留置
・慢性的な便秘の解消
・尿路感染による熱発などがある場合は抗生剤などの投与
PUBSに対して特に何も症状がない場合は緊急に対応が必要というわけではないので焦らなくて大丈夫!
尿路感染や便秘に対しての観察を怠らないようにしましょう。
バルーンカテーテルが入っていると患者さんも動かなくていいし、私たち看護師もトイレに連れていく必要がなくなるので楽だという理由でついつい長期留置になってしまっていることも多いと思います。
そのバルーンカテーテル、本当に必要なのかどうかアセスメントしてみてくださいね!
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