ウッウ

【最高成績Best4】TORD型炎バレット【シティリーグシーズン2スタンダード】

2020年初投稿です。

はじめに

あけましておめでとうございます。黒光りモンブランです。

今回は、昨年末に行われたシティリーグシーズン2スタンダードで使用した、レシリザもといTORD型炎バレット構築の紹介をします。

筆者は3勝3敗、CSP10ptという結果でしたが、デッキの原案を共有したらいさん(Twitter:@takapa0709)が同じくシティリーグシーズン2でベスト4の成績を残し、CL2020京都の優先枠を獲得したので、ポテンシャルは非常に高いデッキだと思います。

TORD型とは?

TORDとは、WCS2019でベスト4に入賞したノルウェーの有名選手の名前です。とーしんさんと決勝トーナメントの配信卓で熱戦を繰り広げたレシリザ使いの人と言えばピンとくる人も多いでしょう。

実はこのTord選手の使用したレシリザ、たいへん尖った構築をしており、世界4位という実績も相まって、一部からRESHITORDあるいはそのままTORDと呼ばれるアーキタイプへと昇華しました。それがこちら↓

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サポートが溶接工だけ!?ジラーチとデデンネGXめっちゃ多い!キャッチャーなしでキュウコン採用!?炎エネ多すぎ!結晶スタンプなし!?スーパーポケモン回収!?(初見時の驚き)

このWCS2019は特殊なカードプールで開催され、日本でいうとウルトラフォース~ミラクルツインまでのカード限定のレギュレーションでした。SMシリーズのAマークにあたるカードがほとんど使えないという点では日本の現スタンダードと共通していますね。このカードプールではこれまでレシリザの代名詞であった「先行やぶれかぶれ・カキ」が使用できないという都合上、多くのレシリザデッキはボルケニオンを採用したブルーの探索型になるだろうというのが大方の予想であったため、このようなデッキタイプの登場は予想外であり、多くの反響を呼びました。

更にこのタイプのレシリザデッキ、WCSシニア優勝のKaya選手(ドイツ)をはじめとして、同月のSPEメルボルン2位Angus選手(オーストラリア)、11月のInternatinalサンパウロ1位Robin選手(ドイツ)など、優秀な成績を多く残しています。それだけパワーのあるデッキだということが世界的に認められていると言えます。

Kaya選手使用デッキ (https://www.pokemon.com/us/play-pokemon/worlds/2019/tcg-senior/ より再現)

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Robin選手使用デッキ (https://limitlesstcg.com/decks/?list=3122 より)

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(既にこの時点でレシリザデッキと言っていいものか不明になってきていますね。海外ではFire Boxという呼称も一般的です。)

細部の違いこそあれど、いずれも特徴としては
①サポートが溶接工4枚のみ(ともだちてちょう込みで溶接工を毎ターン使う)
②ジラーチ、デデンネGXを多投しデッキを回す
③キュウコン(きゅうびのいざない)を使ってベンチ呼び出しを行う
④溶接工・キュウコン・ビクティニ◇を最大限活かすための炎エネ18枚採用(炎の結晶で誤魔化さず、現物を多く採用している)

これらの特徴を持つデッキをTORD型と呼称することとしています。まあ、以前ジラサンピカゼクをWADAと呼ぶ人がいっぱいいたのと同じだと思ってもらえればいいです。

TORD型を選択した理由

①環境に適応できるエネ加速の速さと火力
溶接工の存在により、1ターンに最大3枚のエネルギーを場に生み出すことができます。先行1ターン目サポート禁止により2ターン目から6エネダブルブレイズGX(6エネヒートボンバーGX)300ダメージまではできなくなりましたが、それでも先2フレアストライク230ダメージを宣言できる速さはかなりのものです。炎エネルギーの多さから終盤のビクティニ◇が容易に300近いダメージを出せるのも大きな魅力です。

②きゅうびのいざないキュウコンによる対応力の高さ
グズマのスタン落ちによりベンチを呼び出す手段が少なくなったことにより、モルペコ人形・タチフサグマなどといったデッキが登場しました。しかしこれらのデッキはきゅうびのいざないキュウコンで解決できるケースが多く優位に立てます。それ以外のデッキに対しても、臨機応変にベンチを呼び出して攻撃することができるキュウコンは非常に優秀なカードです。

③他のデッキを研究する時間が少ない中で、ベースの完成度が高く回し慣れているデッキである
先日公開したnoteにある通り、筆者はCL2020愛知をエクストラレギュレーションで応募し当選したため、スタンダードのデッキを研究する時間があまり多くありませんでした。そんな中PTCGOでWCS終了から約4か月にわたり使い続けてきたTORDだけは手に馴染んでおり、既存のレシピを少しアレンジするだけで環境に十分適応できるポテンシャルを持つデッキだったため、選択しました。

以上が理由になります。

CL2020愛知でもスタンダードの環境上位にTORD型レシリザは食い込んでくると思っていたのですが、Twitterで調べた限りTORD型での完走者が一人、型不明のレシリザがベスト16に一人であり、予想と反するものでした。何故なのかこれがわからない。誰かわかる人が居たら教えてくれ…。

TORD型炎バレットの構築経緯

剣盾環境に即したTORDを構築する際に、スーパーポケモン回収だけは再録が許されていなかったので、Robin選手のInternatinal優勝デッキをベースに構築を始めました。

まずSMレギュレーション末期ほどハンデスはシェアを占めないと思ったのでゼブライカを除外。ポケモンVの登場とグレートキャッチャー警戒でデデンネGX採用を抑えめにする傾向にデッキ構築のドレンドが動きだしていたことから、メガミミロップ&プリンGXも火力に期待しづらくなってくるとみて除外。そして某所のジムバトルで優勝したレシピが以下になります。

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ゼブライカの代わりとして入れたカードは、ここでは敢えて伏せていますがザシアンVに貼られる鋼鉄のフライパンを厚く対策した1枚。ミミプリの代わりとしてのウッウVは最初ネタで採用したつもりだったものの、1エネで2枚サーチする技、無色3エネでデデンネGXをぴったり倒せるベンチ160狙撃、水タイプ相手に弱点にならずHPが200と高いことなどが奇跡的に噛み合い、そのまま正式採用されることになりました。

ちなみに近所のジムバトルでこのデッキを使っていたところ、SMレギュレーションで狂ったように「アローラナッシーGX+クワガノン」というデッキを使っていたらいさんにウッウVの性能をいたく気に入られ、そこから構築を共有してチューニングする流れになったという裏話があります。
アローラナッシーGX+クワガノンってなんだよ、と思った方は是非この動画を見てください↓
https://www.youtube.com/watch?v=7W4XXhLXbUo

ここから、「クイックボールの採用」「アタッカーの選定」「リソース回復手段」「入れ替え手段」等を検討しつつ、最終的なレシピが以下の形になりました。

※らいさんがシティリーグ当日枠で参加したことからプレイヤーズクラブにデッキレシピが掲載されません。よって以下を有料記事として公開させていただきます。ほぼ最低額設定なのでお年玉感覚で購入してくださればと思います。(巡り巡って筆者の親戚の子へのお年玉に還元されます。)
内容は「デッキレシピ」「採用カード解説」「立ち回り解説」「当日のマッチアップ」「各マッチアップに対する考察」になります。

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