ブラック放浪記(1)また会社を追い出される

 日の落ちた会社から駅までの道を歩きながら、もう来月にはここを通ることもなくなるんだなと少し寂しくなった。

 派遣会社の人が「契約更新について明日か明後日に話をしたい」とメールを送ってきた。ああ、ついにか。次の日に会ったらやはり契約者打ちきりの話だった。

 仕事の質と量には自信があった。派遣先が払ってる時給単価も知っているが、それ以上の成果は出してきたと思う。

「何で派遣なの？」「正社員より仕事できるのに」「いなくなると困る」等々、お世辞もあったとしてもそれなりの評価はされてきた。

しかし私は契約が更新されないことを覚悟していた。不正、モラハラ、パワハラ、異動、色んなことがあった。物言う私は会社にとって疎ましい存在だったことだろう。

 こうして会社を追い出されるのは初めてではない。正社員の時には「もう今週いっぱいで来なくていい」と言われて退職願にサインするまで会議室に監禁されたこともある。今回は1か月前に通告されただけでもまだましだ。そういう経験があったからこそ、今回は対策も取れた。

 私がnoteにアカウントを作ってこうして書き始めたのは、弁護士費用の足しにするためだ。黙っておとなしくクビになるつもりはない。私は今働いている部署の人たちが好きだ。もっと色んなことを教わりたかったのに、その機会を奪われることが我慢ならない。なので、今の会社含めて我が人生のブラック遍歴を綴って資金を少しでも稼いでいくことにする。面白いと思ったらぜひチャリンチャリンしていただきたい。

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