たのしいクックドゥ、あるいはそのほかの合わせ調味料

 特に鬱傾向にある一人暮らしが人間のコスプレをして健康で文化的な最低限度の食生活を主にメンタルバランスのために送る支援をするシリーズ第三弾です。そうです、そんなテーマのシリーズでした。世論はいろいろありますが合わせ調味料とか文明の叡智ですのでどんどん使っていきましょう。

 合わせ調味料という言い方は耳になじみがありませんが、ようするにクックドゥという名前で親しまれているものです。今回のエントリを書くためにいろいろなスーパーの合わせ調味料のコーナーを眺めていたんですが、クックドゥはやっぱりすごいですねどんな小さな店にも三種類くらい置いてあったぞ。クックドゥはなんと麻婆豆腐のもとを、肉がすでに混ぜてあるものも含めて7種類出しているらしいぞ! 誰がクックドゥを馬鹿にできるんだ!? 七種類だぞ!? 「今日はどの麻婆豆腐にする?」って聞いてくれる中華料理屋けっこうちゃんとしてるぞ!

 まあでもとにかくそれくらいまじめに合わせ調味料というものに向き合っているのです。合わせ調味料をばかにしてはいけない。たくさん会議をやってたくさん試作を作った結果わたしたちの口におおむね合うようにフォーマットを調えてプロが作ったものなのです。人類の叡智をバカにしてはいけない。わたしはたくさんの人が一生懸命考えて作りだされたものが大好きなんだ。


 という話はともかくとして、今回のポイントは、「ごはんと味噌汁まで用意できた。おかずを作ろう」です。

 合わせ調味料の利点はまずこちらです。

・レシピが書いてあるのでおおまかなレシピが覚えられる

・すでに調味料が合わせてあるので味の具体的なイメージが把握できる

・合せた調味料が裏に書いてあるのでなにをそろえたらその味になるのかイメージできる

 まず、料理をするとき失敗するポイントとしては、レシピに書いてあるとおりにやった「つもり」なのに全然うまくいかなかった、あるいは、「うまくいっていないということすらわからなかった」という点にあります。まったくわからない料理を作るとき、「とりあえずこれをこうするとこういうような味になる」というイメージが全くないと事故りやすいです。

 その点、あわせ調味料を使った調理は、ハードルをとりあえず下げてくれるので、作ったことのない料理でも使いやすいです。味と調味料を覚えてから、何回も作りそうなくらい気に入ったら改めてレシピを調べて調味料をそろえましょう。その場合、「この調味料の配分は合わせ調味料と違うような気がするけど、これでいいのかな」等と考えることによって、妥当なレシピなのか想像する手段にもなります。

 わたしは最近ひき肉と水を混ぜるだけでハンバーグのたねになるハンバーグのもとを買って使ってみたのですが、ぼんやりしていてもこねているだけでできるし、味をはずすことがないので、「疲れていたけど、料理をちゃんと作れて、おいしかった」ということになり、たいへん便利でした。


 次にこのような利点もあります。

・調味料をたくさん集めなくてすむ

・つまり調味料をダメにする心配もない

・作りすぎるということがない

 一人暮らしだとまず、醤油さえ持て余すことがあります。味噌はとりあえず買えといいましたが味噌も持て余したら申し訳ありません。でも味噌は危機的状況において舐めると生存率が上がるから便利だよ。味噌漬けも作れるし。

 そんなわけで、醤油さえ持て余すかもしれないのに調味料をたくさん集めるのはすごくリスキーです。というか、一回だけ使って引っ越しの時とか五年後とかにぽろっと出てきてつらいみたいなことになる可能性が極めて高いです。ちょっと中華が食べたい、でも繰り返して作るかどうかわからない、というときに使うとたいへん便利です。


 また、これらの合わせ調味料を使って作ったものを小分けにして冷凍しておくと、ちょっと一品おかずが欲しい時(一汁二菜を目指したい日!)や、お弁当のおかずにも便利です。なお、豆腐は冷凍すると質感が変わりますので(それはそれでおいしいですが)、冷凍することを視野に入れる場合、麻婆茄子にするほうが安全です。


 以下にはわたしの非常にどうでもいい食事の話です。

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