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第7話「初・婚活パーティー(1/3)」

 38才頃から婚活パーティーに参加し始めました。
 ドラマなどで見た印象は、ホテルの大きな部屋に真っ白いテーブルクロスがかかった丸テーブルがいくつもあり、立食的な感じでグラスを持ちながら思い思いに女性と話す感じ。
 全然違いました(ドラマのは年収何千万とかのパーティー?)。

 私が初めて参加したのは「シャンクレールパーティー」というパーティーでした。男性の参加費は4,000円〜5,000円くらい。女性は、なんと500円(※Web予約の場合)。ワンコイン婚活。
「テリヤキバーガーセット、ポテトはMで、ドリンクは……、あ、やっぱり止めてシャンクレールパーティーに行ってきます」という感じの値段。気軽な感じ。男性の方は4,000円〜5,000円ですから、一回一回の重みが違います。かなり気合いを入れていきます。
 この温度差は大丈夫なのでしょうか。

 前日、私はそわそわしながら公式サイトで流れなどを予習しました。
 初めての方は公式サイトの動画を見てみてください。会場の雰囲気や流れ、服装などが一目瞭然です。
 動画を見終わった私の感想は……、

(この動画の女性、好き……)←バカか

 いよいよ当日です。
 運営からのメールには、「プロフィールカードを記入する時間があるので、早めにお越しください」とありました。ということで15分前に到着。
 受付を済ませ、会場へ。

 すでに男女数名、席に座っていました。
 席に促され、プロフィールカードなるものに記入していきます。名前、年齢、都道府県、最終学歴、血液型、身長、職業、勤務地などなど……。ここら辺は淡々と書いていきます。休日の過ごし方、好きなタイプ、最近気になること、オススメの映画・本、デートに行きたい場所などなど……。ここは結構悩みますね。早めの時間に来ておいて良かったです。

 文字ですが、最初大きく力強い感じで書いていました。しかし途中から不安になりました。「乱暴者だと思われたらどうしよう」と。そこから丁寧な優しい文字に切り替えました。最後らへんは集中力が途切れて、普段の汚い字になっていました。
 見直してみると、なんか情緒不安定な人っぽい仕上がりに。これはマズいです。何とか誤魔化そうと、絵文字を散りばめてみました。するとどうでしょう。情緒不安定を超えて、自分の中にいくつもの人格を飼っている多重人格者に変化したではありませんか。
 最初乱暴者のケンジが書いていて、「めんどくせー!」って言って大人しいヤスに変わって、そのあと何の取り柄もないヤマダが書いて、最後に唯一女性であるタクヤ子が絵文字を描き始める。
 狂気! 最後の名前含めて狂気!

 主人格であるタクヤが出てきてアワアワしていると、スタッフがやってきてパーティーの一連の流れを説明し始めました。これが終わるといよいよパーティースタートです。

 次回へ続く。

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