青帯ボーイは自分の柔術システムを作るべきか。其の二。


どんな展開になっても自分の準備してきたもので対応するオールラウンダーが理想ですがそうなるには時間がかかります。
一方、とりあえず目先の一勝を目的として、とりあえずのびっくり技をきわめてそのびっくり技にびっくりしてくれるひとと当たるまで試合にエントリーし続けるのは目的に対しては合理的ですが大きな目で見ると不合理です。
これらはいずれも極端な話なので、青帯ボーイは自分の柔術システムを作るべきか否かとの命題にはそれなりに自分で考えて中道をいってほしいものです。

さて私は専門家の人の話にはとりあえずはいわかりましたイエッサーと答えるタイプで、近所の歯医者にかよっていろいろ不思議なことが起きたとしても、たとえば院長先生が治療中に私のことを放置して歯科衛生士を説教していても、その説教の内容が人命にかかわることとかではなく、高額の自費診療を契約させるためのクロージングトークが甘かったので売り上げに貢献しなかったとかいうなまぐさいかんじの説教であったとしても、私の奥歯のために作られたセラミックの詰め物を床にポーンと落としてもごめんなさいの一言もなくホウキでその辺をささっと掃いてほこりまみれになったであろう詰め物、私の大切なかわいい詰め物をじゃばっとあらって何事もなかったかのように私の奥歯に半永久的に接着しても、下の歯を治療する名目で私の口の中にドリルを突っ込んだあとに説明なしで、ハイ今から上の歯を削りまーすと、インフォームドコンセント、、、という単語が脳内でこだましたとしても、そういった説明なしに生きた歯をドリルで削る行為が五回繰り返されたとしても、私は何も文句を言わないタイプなのですが、その歯医者さんは、超絶専門用語を用いて、はい、今からどんな治療方針をたてるかあなたが決めてください、選択肢はこれこれこれの三つです。ハイ決めて、と命じるタイプで、それは非常に困るわけです。なおおすすめはどれですか?と聞くとマジで怒られます。しょぼん。
今月からさすがに紹介してもらった別の歯医者さんに転院して、なぜかそこの院長先生は私のことを人間扱いしてくれてありがたいですありがてえありがてえ、そしてその院長先生は何度も何度もこちらからは何も言っていないのに何度も、我々は患者様へのご説明なしに歯を削るようなことはしませんご納得いただけるように説明させてもらいます、と自主的に言い続けるんだけど、たぶんあれだな、私のような歯医者難民を何人もすくってるな。

というかんじの残虐な歯医者の話を、試合に負けたばかりの青帯ボーイにして、私の面白トークとここには書けないような悪辣で奔放な旧かかりつけ歯医者の話で彼はハハハと笑ってくれていたんだけど、そこから急角度でえぐるように、私に、決めてほしい?と話しかけるわけです。
自分の柔術システムを作るべきか、それともオールラウンダーを目指すというトライフォースの基本方針に従い青帯のうちは弱いままでいるか、どっちがいいか決めてほしい?と話しかけるわけです。柔術は一人で戦うスポーツなので自分で決めることが大切なんだけど、自分で決めろという私の態度は旧かかりつけ歯医者みたいなかんじの悪辣な態度かね?と。

結局トップから攻めたい子は芝本先生の戦術的パスガードの教則を丸暗記するのが一番いい。大学生はどうせ暇なんだから一週間で全部覚えよう、と言いました。
ボトムはまずはカリキュラムのガードディフェンスをすべてつかえるようになることだねえ、とも。


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