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【日記】七里&テン/2022年12月9日(金)

 時刻を書いてしまうと反発を食らうから控えるが、このくらいの時間に起きると気分的に楽である。が、そもそも日記を深夜~早朝に書いているため、睡眠不足なことこの上ない。
 でも、そういう時間に何かを書いてる感覚が懐かしい。15年あまり、ずっと続けてきたリズムなのだから。

 8月に書いたドラゴンズネタ(岡林勇希の超絶ファインプレー)をTwitterでリツイートしていただいたことで、読んでくれるドラゴンズファンがたくさんいるようだ。賛否両論あるのだろうが、ひとりでも多くの人の目に触れるということは嬉しいかぎりである。
 ドラゴンズのことに関しては、単なるファンとしての目線、感情を優先して書いていることのほうが大きい。それでも、ボクシングを見る目、ドラゴンズを観てきた目というのが、自分で言うのもなんだが、相乗効果をもたらしていると思う。
 双方をごちゃまぜに書いているコラムチックなものは、いずれかのファンからすれば「読みづらい」とか「ハナから拒絶」ということになるのかもしれないが、案外、ヒントがあったりするもの。それに“気づく人”は、ここでわかる以前に、自分自身の日常の中の何かから、自分事としてリンクさせる能力があるはずだ。

 昨日、脳の活性化があったからかどうかわからないが、今日は読む速度が滑らかで、『テミスの剣』(中山七里)を一気に読み終えてしまった。同時に、知らない言葉、普段使わない言葉のメモは順調に増え、2ページに渡った。

アナタハゼンブワカリマスカ?

 木内昇をはじめ、西川美和、向田邦子など、自分では女性作家の作品ばかり読んでいる気がしていた。「女性の感覚のほうが合うなぁ」と日頃から思っていて、「男性作家を読まないのは、同姓として嫉妬するからか?」とさえ思っていたのだが、あらためて整理してみると、中山七里もそうだし、前川裕、伊兼源太郎、塩田武士……って、けっこう読んでいたりする。ミステリー系が多いということにも気づいた。

 中山七里作品は、登場人物がクロスするのがおもしろい。他作の主人公がこっちに出てきたり、この人があっちに出たりといった具合に。だから余計、親しみをおぼえる。
 映像化されている作品も多く、「上川隆也がここでは鶴見辰吾になって、あっちではリリー・フランキーになっちゃったよ」なんてことももちろんあって、頭を整理するのに戸惑うこともあるのだが、たとえばリリーさんを観ていて、「過去にあんなことがあったんだよなぁ。それを乗り越えた果てのこの姿なんだよなぁ」なんて想い入れたりもできる。これって、なんだかとても素敵なことだと思う。

 それにしても、書店を眺めていると、中山七里作品の多さに驚かされる。年に4、5作は基本で、なんでも毎月1作品なんて試みもあったそうな。「中山一里、二里、三里……って複数名いる」という噂がまことしやかに囁かれているようだが、それって“テレサ・テン、スパイ疑惑”が流れたときの「テレサ・ワン、テレサ・ツー、テレサ・スリー……って10人いるんだよ」っていうビートたけしのネタと同じだ。おもしろすぎる。

 今年初めて開催された『現役ドラフト』は、笠原祥太郎がベイスターズへ、ベイスターズから細川成也が来るという“トレード”に。細川は、雰囲気のあるバッターなので楽しみ。外野手のレギュラー争いは熾烈を極めるな。そして、京田陽太、笠原が明るいベイに行ってどう変わるか、それらも興味深い。

 WOWOWにチャンネルを回したら、たまたま『ユリイカ』を放送していた。何度観ても観入ってしまう。何度も観てるのに、沢井(役所広司)の姪っ子役が尾野真千子だって初めて気づいた。

 壁掛け時計の針の音と、時折ブ~ンと唸る冷蔵庫の音。それらだけが鳴り響くシ~ンとした部屋なのに、何だかひどく落ち着かない1日だった。

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