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【日記】損気/2022年12月24日(土)

 何か忘れているけど、何だったかなぁ……。朝起きて、引っかかるものがあったのだが、すぐには思い出せなかった。
 昼になり、『鎌倉殿の13人』最終回の再放送を観ていてようやく気づいた。
「あー! 検索ちゃん、見損ねた!」。小池栄子さんを観て思い出したのである。毎年欠かさず観ている、年末の楽しみのひとつ、『爆笑問題の検索ちゃん芸人ちゃんネタ祭りスペシャル』(テレビ朝日系)だ。
 あんなに楽しみにしていたのに…。
 録画ではなく、観るつもりでいたから視聴予約をしていたのだが、ちょっと苛々することがあって、すっかり忘れて不貞寝してしまったのだ。
 短気は損気。「後悔」の二文字のみ。

 良い!と思ったら、とことんハマってしまう性格だ。すっかり湯本香樹実さんの文体の虜となって、しこしこと彼女の小説を集めていたのだが、『西日の町』(文春文庫)だけは、行きつけの書店や、“最後の砦”丸善にも在庫がない。手応え的に、絶版寸前なのだった。
 そんなわけで、ブックオフオンラインで検索をしたら、「在庫あり。店頭受け取り可」だったので、利用することの多い平塚駅西口店へのお届けを注文した。すでに先週届いていたのだが、体調を崩していたため、先送りしていたもの。そのピックアップのリミットが今日なので、髭を剃って、一応身綺麗にして家を出た。

 日陰に入るとさすがにひんやりとするものの、穏やかな陽気で心地よかった。部屋の中よりも暖かい気がする。歩きスマホとすれ違い、電車の中では荷物占領人間もちらほら、こっちが降りる前に乗ってこようとする大の大人もいたものの、今日はとにかく怒らんぞ! と決めて家を出たから、遭遇しても見ていないフリをした。海が見える側に座り、冬の海の煌めきをボーっと眺めながら、移動をぼんやりと楽しんだ。
 お店に着いて、ひととおりの棚を眺める。今年だったか去年だったか忘れたが、店内のレイアウトを変える前のほうがオレは好きだったな。文庫棚がいちばん奥にあったときのレイアウト。あの頃の方が、在庫もたくさんあったはずだ。お店の事情があるのだろうから、オレの勝手な好みを言ってもしかたないのだが。
 お目当ての『西日の町』は、なんと110円。電車賃は往復で800円ちょい。このアンバランスさよりも、自分にとって価値があると思うものが、他の人からすればそれほどでもないということのほうが驚きだった。

 昨日録画してあったNHKBS『赤ひげ4』最終話を観る。第1シリーズのみ山本周五郎の『赤ひげ診療譚』に則っているものの、2~4シリーズはいずれも創作。しかし、周五郎テイストを踏襲しつつ若い医師たちの成長過程をしっかりと綴っている。
 診療所が舞台(小石川養生所は実在した)だけに、出会いがあれば、別れもある。結局、おたねさん(戸田菜穂)とお光さん(久保田磨希)は1度も顔を合わせてないんだよね……。また2年後?なのかな、『5』を楽しみに待つ。

『蟻の階段 警視庁殺人分析班』読了。鷹野=青木崇高、如月=木村文乃をイメージしながら、しかも文章がとても読みやすいのでスラスラと。元捜査一課OB加賀見の存在がよかった。オレはこういう偏屈そうなベテラン=職人気質が好きなんだな。このシリーズも全部読んでみたい。

 そうか、クリスマスイブなんだね。どうりで浮かれた男女がたくさんいたわけだ。どうでもいいけど、ケーキだけは食べたかったな。昔よくやった、デコレーションケーキ5号、6号ひとり食い、またやりたいなぁ。

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