機能少なめのよさ

訳あって、ポメラのデータがパソコンに移動できない。これを書いているのは、パソコンからだ。久々のWord画面の白さに多少戸惑いながら、打ち込む。

じつは、わたしのパソコンにはSDカードを差し入れる場所がない。しかたなく、いろいろなデバイスを接続できる外付けの装置を買い、それをしばらく使っていたのだけど、使い方が悪かったのか、数か月も経たずに外付けのものが反応しなくなった。これは、故障なのだろうか。

SDカードが接続できないとなると、ポメラのデータを移動できない。という問題なのにもかかわらず、既にポメラで小説を執筆してしまっている。すごく効率が悪いというのを承知で、ポメラに打った文章をまたパソコンで手打ちしていくしかないのかな、と考えている。というか、もう次回作からはポメラではなく、パソコンで書いてしまえば? という第三者の自分の声が聞こえたりする。

ポメラとの付き合いは長い。長いといっても正確な期間は覚えていないのだが、少なくとも7年は使っているだろう。とにかく、わたしはすぐに目が疲れてしまうので、ポメラの比較的優しい画面は、すごく重宝した。逆に言うと、わたしがポメラを決めたのは、「画面の優しさ」の1点だけで、ほかの機能にはさほど興味がなく、フル活用していた、とは言い難い。

わたし個人の感覚で言うと、ツールは限られていたほうがいいと思う。いろいろなツールを探せば探すほど、使おうと試してみるほど、やりづらくなる、という個人的な実感からくる。器用に使いこなせる人もいるかもしれないが、書くツールが多いほど分散しすぎて収束がつかなくなるような気がするのだ。

試しにiPhoneで小説を書いてみようとする時期が人生のなかで定期的にくるのだが、いつも続かない。SNSも使い続けているものは、ブログ、TwitterくらいでInstagramはインストールしても放置したままだ。現在、習慣的に試みている英語の勉強も、参考書は1冊。問題集は2冊しか使っていない。

これは、わたし個人の不器用さからくるものかもしれない。そして、「道具」に対する関心の薄さも。

そうなると、ポメラがあまり多くの機能を搭載していなかった、という点も良かったのかもしれない。機能が省エネだったから、小説に集中できたのだろうか。

だからこそ(?)、ポメラからパソコンに移行するのは、慎重に検討しなくてはならないなと思う。

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