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ふじこ
2021年9月7日 13:49
江藤くんはいつもカーテンと戯れていた。一応仲の良いグループはあるものの、江藤くんは話が得意ではなく、かと言って聞き手に回れるほど、他人に関心があるわけでもなく、たまに会話から離れると、窓際のカーテンにくるくると身体を巻き付けたり、カーテンの酸っぱい匂いを嗅いだり、手のひらで叩いたりして遊んでいた。わたしは、そんな江藤くんを遠目から見て、ノートに書きつけた。江藤くんと結ばれる、結ばれる、結ばれる……