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小さな物語。

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掌編・短編集。
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2018年9月の記事一覧

私の子供

 弥生は私の子供だった。それもほんの数ヶ月の間だ。弥生は表情が乏しく、いつもぬいぐるみのボタンを触っていて、私になつくこともなかった。私は正直、弥生のことを煩わしい、と思った。でも、夏美の子供だったから、仕方なく父親の役目を引き受けた。それも、演じることすら覚束なく、夏美の前でだけ弥生を触れるような素振りだけみせた。
 夏美が弥生を連れてきたのは、雨が降りしきる夕方のこと。夏美は、別れちゃった、と

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