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歯医者さん版モノタロウ!?歯科業界の流通を変革する歯愛メディカルがIPO!

面白いIPO銘柄が出てきました。歯科医院で使われる消耗材や、歯科医療器具をECで販売する歯愛メディカルです(シーアイと読みます)。一般人への知名度は高くないですが、歯医者業界では誰もが知るECサイトのようで、創業以来成長を続けています。今回は、ビジネスモデルが類似しているモノタロウの例も挙げながら、歯愛メディカルの実力を探ります。

歯愛メディカルは、歯科医が日常的に使うマスクや歯ブラシなどの消耗品や、治療のために使うセメントや注射器などの医療器具などを、ネットやカタログで一括注文できる「Ciモール」を運営しています。


3万点以上の商品がそろい、一度に様々な種類の商品を購入できるので利便性が高いようです。ここ5年間でも売上高・利益ともに順調に成長しており、利益率も改善しています。

このビジネスモデル、何かに似ていませんか?そう、工場で使われる様々な間接資材をネットやカタログで注文できる「モノタロウ」です。


モノタロウが登場するまでは、工場の購買担当者は商材ごとに複数の卸に注文書を送らなければならず(しかもFAXや電話で…)、また中間流通で卸が何重にも入っているため発注から届くまでのリードタイムが長かったり、値段が不当に高かったりしていました。下の図はモノタロウの決算資料から引用。


このような非効率的な流通構造に対して、モノタロウが中間流通を排除して流通を透明化することで、様々な資材をより安く、より早く、一括で便利に発注することができるようになりました。同様の構造が、歯科医業界の資材発注にもあるのだと推察されます。

モノタロウと歯愛メディカルのバランスシートを比べてみても、歯愛メディカルのビジネスモデル上の強みが見て取れます。モノタロウの自己資本比率50%弱なのに比べて、歯愛メディカルは80%弱と健全な財務状態です。また、モノタロウが有利子負債を抱えながらの経営なのに比べて、歯愛メディカルは無借金経営を続けています。

このような違いは、両者のポジショニングに起因するものと思われます。モノタロウは全国の製造業全般に向けて商売をしているため、あつかう商材の数が膨大で、ストックすべき在庫の数や物流センターの数が多く先行投資が出て行きやすい構造です。一方で歯愛メディカルは、歯科医に特化しているため扱う商材の数も少なく先行投資が必要となりにくいことが、ライトアセットでも成長できる理由のひとつだと思われます。

まだ上場前であるため、具体的な情報はこれから出てくると思いますが、歯愛メディカルがモノタロウのような巨大グロース企業になることを期待しています。

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