ワインの勉強~フランス編①:フランス概論/シャンパーニュ地方
流石に勉強するって言った初日に勉強しないのもなんだなぁ、と思って、少し勉強してみることにしました。それにしてもいざ、勉強を開始しようと思うと、あれがない、これがない、と片付けと探し物から始まるのはなんでなんでしょうね。
さて、フランス編①です。なぜかスクールや動画では、教本の順番を無視して展開されることが多いように感じるのですが、なんでなんでしょうね。私は順番に地方をやっていきたいと思います。
フランス概論
まずフランス概論ですが、その前に、フランスの主要な産地を理解することから始めたいと思います。その上で、軽く歴史を見ていきます。
で、産地だけを書いていると良くわからなかったのですが、フランスの地図のポイントは、実は河川なんだな、と気づいて、入れてみて納得しました。
例えば、シャンパーニュのワインがイギリスに渡った際に瓶内二次発酵が起きて発泡性ワインになった、なんて話がありますが、いや、どうやってイギリスまで運んだん?という気になりますし、紀元前6世紀頃にプロヴァンス地方のマルセイユにフォカイア人がブドウを持ち込んだものが、紀元後1世紀にはローヌ地方に、4世紀にはシャンパーニュ地方やボルドー地方に伝わった、と言われましても、なんで?という気になるんですが、ああ、河川を使って移動したんだな、ということがわかると、納得してしまいます。
それにしても、ロワール川がボルドー地方やローヌ地方の方にまで伸びているとは…。フランスは河川の流通で栄えたのかもしれませんねー。
ということで、あと、試験に出題されそうなフランス概論としては、19世紀後半(ということは、1800年代後半)にフィロキセラ、1935年にA.O.C.というところくらいでしょうか。A.O.C.をやっているのが、I.N.A.O.で、Vin de pays はI.G.P.になったよ、というところも出題されているようです。
ブドウ品種は、黒白合わせてナンバーワンは、メルロ。白のナンバーワンはユニ・ブラン。
シャンパーニュ地方
7割がマルヌ県。パリの東140キロ、白亜質の土壌です。実は距離的にはブルゴーニュ地方のシャブリ地方に近く、同じ土壌ですね。ランスの大聖堂が、フランス国王の戴冠式をしていたことで有名。
主要なブドウ品種、A.O.C.はいずれも3つ。
ブドウ品種は、量が多いものから順に、
黒 Pinot Noir 39% ボディと骨格
黒 Meunier 33% フルーティとしなやかさ
白 Chardonnay 28% 繊細さと新鮮味
で、黒のみで作ったシャンパンが、ブラン・ド・ノワール、白のみで作ったシャンパンが、ブラン・ド・ブラン。
A.O.C.は、発泡1つ、スティル2つ。
Champagne(発泡ロゼ、発泡白):伝統的製法が特徴
Coteaux Champorois (赤・ロゼ・白):発泡ワインの原料になるワイン
Rose des Rieys(ロゼ) :オーブ県のレ・リセイ村限定、Pinot Noir 100%
伝統的製法の基本は、瓶内二次発酵。専門用語がいろいろあって、フランス語でも出題されるので厄介。
瓶詰め Botling Tirage
動瓶 Riddling Remuage
└ 手作業時に使うのが、Pupitre
(ニセコワインの親父さんが輸入してた奴 : 写真)
滓抜き Disgorgement Degorgement
糖分調整 Dosage
その他、手摘み限定、4000㎏のブドウから、Cuvee 2050リットル(ピエス205リットルの10本分)、Taille 500リットルしか絞っちゃダメ、とか、細かい規定がある。
滓がうまみに関係あるそうで、滓を入れたまま、ノンヴィンテージ(Non Miliesime)は最低15ヶ月以上、ヴィンテージ(Miliesime)は36ヶ月以上置いとけ、とかの規定もある。
ラベルには、製造者業態記号を入れなくてはならない、という規定もあり、以下の4種。難しそうに見えるけど、Negociantが交渉が必要な人、Manipulantが作る人、Recoltantが自作農(生産者)、Cooperative/Cooperateur が共同組合ってことがわかれば、そんなに覚えるのは難しくない。(CMとRCのCの意味が違うことだけが注意点)
NM Negociant-Manipulant ブドウを仕入れる生産者、いわゆるメゾン
RM Recoltant-Manipulant 自作ブドウのみの生産者(他地域のドメーヌ)
CM Cooperative-Manipulant 生産者協同組合(農協的なナニカ)
RC Recoltant-Cooperateur 協同組合に醸造を委託する生産者
MA Marque d‘Acheteur 委託生産者(有名ホテルや飲食店名のPB)
こんな感じで製造に関する規定は厳しいんだけど、使うブドウについては緩くて、他の地域と比較するとこんな感じ。
シャンパーニュ地方は寒いですからね。どうしても酸味が強くて甘味の少ないブドウしか採れない。で、砂糖をぶっこむ(補糖)するわけですが、そこにルールがないと、ワインの質が保てない。そこで、製造方法の方にこだわりが出てくるんだなーと考えると、納得しやすいかな、と思います。
ちなみに、こんなシャンパーニュ地方にも、特別な畑というのは存在していて、これは公示価格の何パーセントの価格でブドウが売れるか、という格づけから来ているそうです。
Grand Cru 100% 17村
Premier Cru 90-99% 42村
で、99%もランクが下がる、というのはなかなか厳しいですね。試験にはこの17村が地図問題でも出ます。地域毎に覚えていれば、2択にまでは絞れるようですが、正解するにはそれぞれの地域でも北の方にあるのか南の方にあるのか、覚えておく必要があります。
覚えるの大変そうなんですが、こういう風に覚えればいいかな、という風に考えています。
まず、北にランスという町、中央にマルヌ川が流れている、ということを理解した上で、地域4つは覚えられそうです。
Montague(山) de reims(ランス):GC9畑 Pinor Noir(黒)主体
Vallee(谷) de la Marne(マルヌ):GC2畑 Meunier(黒)主体
Cote(丘) de Blanc(白):GC6畑 Chardonnry(白)主体
Cote de Bar:GC無し、A.O.C. Rose des Rieysがある Pinor Noir(黒)主体
で、その上で、まずは、Vallee de la Marneは2つしかないので、覚えやすいです。西にAy、東にTours sur Marneですが、MarneでMarneなので、覚えるのは、Ayだけですね。アイちゃん。
で、その次に、Aから始まる残りの2つを覚えます。Tours sur Marneのすぐ上、川向うの、Montague de reimsにあるAが、Ambonnay。南の Cote de Blancにあるのが、Avize。Aで始まる3つは試験問題の選択肢に出しやすいので、この3つはきっちり覚えてしまいます。
その上で、Cote de Blancの残りの5つを覚えてしまいます。並べると共通点に気づきます。
Chouilly Oiry
Cramant Avize
Oger Le Mesnil sur Oger
CとOしかないじゃん!となります。
Oger と Le Mesnil sur Oger ですが、Le Mesnil sur Oger は、Oger の一部みたいですね。なので、一緒に覚えてしまえばいいと思います。
残りは、Montague de reims の GC9畑のうち、Ambonnay 以外の8つを覚えることになりますが、これはちょっと難しそうです。
一応、並べますが、頭文字はCとOがなく、SPBMVLとなっています。
Sillery
Puieulx Beaumont sur Vasle
Maily-Champagne Verzenny
Louvois Verzy
Bouey Ambonnay
これは覚えるのにちょっと苦労しそうですね。最悪、消去法でもいいかもしれません。
以上のことを抑えておけば、だいたい、シャンパーニュ地方の問題は解けるかな、という印象です。
現場からは以上です。
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