喜びは分けるほどに大きくなる
こんにちは。
こちらは、武蔵野大学大学院の言語文化研究科ビジネス日本語コースの公式noteです。
武蔵野大学の大学院言語文化研究科ビジネス日本語コースは、外国人留学生限定でビジネス日本語を教育研究する日本で唯一の大学院です。
今回は、修士課程2年生の特定課題研究の発表会の模様をお届けします。
ちなみに、ビジネス日本語コースの概要につじては、以前のこちらの記事で紹介しています。
2年生たちは、この研究発表会を終えると大学院を修了していきます。
大学院修了後は、日本で企業で働く人、海外の母国に戻って日本と関係する仕事やグローバルな仕事に就く人など、さまざまです。
「物は分けるほどに小さくなるが、喜びは分けるほどに大きくなる」
ビジネス日本語コースの留学生大学院生たちには、日本と世界を股にかけて大いに喜び、そして、世界中の人たちに大いにその喜びを分けていって欲しい。
そんなグローバル社会に出ていく前の学生生活で最後の発表会です。
武蔵野大学は東京オリンピックの開催地であった東京都の有明にあります。
学生たちの門出を祝うように、有明の空は、澄み渡っています。
外国人留学生の大学院生たちは、どんな研究をしているの?
特定課題研究とは、いわゆる修士論文に相当するものです。
専門性を活かしてビジネスなどの実社会の特定の課題を研究し、その解決策を提案するものです。
言語文化研究科ビジネス日本語コースであれば、全員が外国人留学生であるため、多言語の理解や多文化の理解を活かして取り組むことになります。
言語文化研究科ビジネス日本語コースには、4月入学と9月入学があります。
今回、特定課題研究の成果を発表するのは、一昨年の4月に入学して今年の3月に修了する学生たちです。
半年後には、次は9月入学の2年生が発表することになります。
なので、半年後の自分の番を想像して、9月入学の2年生たちは緊張しながら発表を聴くのかもしれません。
今回発表する大学院生たちの特定課題研究のテーマです。
飲食店での接客場面におけるマニュアル表現の理解対応-中国人留学生と日本人学生を比較して-
日本における無人コンビニエンスストアの普及の可能性について-有人コンビニエンスストアとの比較研究を踏まえて-
中国の宿泊施設の防災意識の向上と災害対応の改善に向けた提案-遼寧省瀋陽市を事例としてー
ユーザー生成コンテンツ(UGC)を活用した双方向ビジネスモデルの可能性について
ソーシャルゲームのユーザー数促進に関する研究-復帰・既存ユーザーを中心に-
結婚・出産・育児が女性の就職・再就業に与える影響と要因分析
-中国の企業で勤務経験がある女性を対象に-日本アニメの制作現場における労働時間と収入に関する課題の解決に向けた一考察
在日中国人の旅行嗜好と馬籠宿・妻籠宿の今後の発展性
日本コーヒーブランドの中国市場への進出提案-在日若年層の中国人を対象としたアンケート調査から-
エシカル消費意識が企業のアップサイクル事業の発展に及ぼす影響の可能性について-若年齢層を対象とした調査からの考察-
どれも、外国人留学生ならではの視点や言語文化の理解を活かした研究で、無人コンビニ、UGC、ソーシャルゲーム、女性雇用、エシカル消費など、テーマも多様です。
発表する学生たちは、会場に約1時間前に入り、一人ひとりが黙々とプレゼンテーションの予行練習をしていました。
さあ、研究発表です
研究発表会の司会は、教員ではなく、1年生の大学院生たちが務めます。
学生が自分たちで発表会を運営していくのも、ビジネス日本語コースの特徴の一つです。
最初に、専攻長の欒殿武教授からの挨拶です。
さあ、研究発表会が開幕します。
学生たちからのプレゼンテーションは、もちろん日本語です。
ビジネス日本語コースの特徴として、授業の中でプレゼンテーションをする機会が多いカリキュラムになっています。
今日はみんなのその2年間の集大成です。
最初の学生の発表が終わりました。
質疑応答に入ります。
最初の質問は、やっぱり教員から・・・ではなく、学生からです。
それも、後ほど自分も発表予定であたまはそれでいっぱいのはずの2年生から。
続いての質問は教員から・・・ではなく、やっぱり学生から。
今度は、さきほど緊張しているのではないかと触れた9月入学の2年生の中から。
緊張の心配は杞憂だったようです。
発表はどんどん続きます。
続く発表でも、質疑応答に入ると、また質問は教員からではなく2年生の学生たちから。
そのあとも、学生からの発表が次々と進みます。
発表が終わって質疑応答に入るや否や、また、学生たちからの質問攻めです。
その熱気が会場全体に広がり、1年生からも質問が出るようになってきました。
また、学生から質問。
またまた、学生から質問。
まだまだ、学生から質問。
やっぱり、まだまだ、学生から質問。
それらの質問に対して、発表した学生はしっかりと丁寧に回答する。
わかることには自分の考えを伝える。
わからないことにはわからないと伝え、今後の自身の研究課題にする。
質疑応答を繰り返していくことで、会場に熱気がさらに広がっていきます。
発表はこの後も続きました。
もちろん、質疑応答は、教員から質問する必要がないほど、学生からの質問と学生による回答が中心になって。
このように、発表会では学生からの質問で溢れるのがビジネス日本語コースの特徴であり、学び合いのためにもビジネス日本語コースが大事にしている文化です。
在校生たちも、この学生による活発な質疑応答の文化を受け継いでさらに発展させてくれるはずです。
日本と世界の架け橋となるグローバル人材として、大いに喜びを大きく
発表者を集めての記念写真。
修了生たちは、日本で、または、海外の母国で実社会に出ますが、日本と世界を股にかけて、実社会でも大いに活躍して喜んで欲しい。
そして、今回の発表会での質疑応答のように、これまでの武蔵野大学での学生生活でみんなで学び合って、みんなで高め合って、時としてグループワークで喧嘩もして、それでもそれらを通じて互いの景色を理解して、結果として尊重し合って、そして、最後には喜びを分け合ったたように、これから実社会で出会うであろう世界中の人たちにも大いに喜びを分けていって欲しい。
世界中の喜びが大きくなるように。
こうして、特定課題研究の発表会が無事に終わりました。
武蔵野大学大学院言語文化研究科ビジネス日本語コースでは、学生たちの実践的な学びのために、特定課題研究という制度を導入しています。
武蔵野大学大学院言語文化研究科ビジネス日本語コースの教育研究に興味をお持ちの方で出願も検討される方は、こちらの入試案内(入学案内)もご確認ください。
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