見出し画像

酸化ストレスによるがん発生の仕組みについて

 新年度特有のフレッシュな雰囲気により、職場が生き生きする時期です。生活やお仕事の環境が変わることが多く、新しいことを始めようという気分にもなりやすいため、新しい習慣を身につけるには絶好のチャンスです。健康的な習慣づくりに役立つことはないか、探してみましょう。例えば、次のように生活動線と健康に関する研究報告がいくつかありますので参考になりそうです。
 ・ 生鮮食料品店との距離---野菜や果物の摂取量、栄養状態、要介護リスク、死亡率
 ・ 身体を動かせる施設(公園など)との距離---身体活動量(歩数など)

 さて、酸化ストレスは状況により、様々な疾病リスクになることが分かっていますので、このリスクを低減するような工夫が望まれます。九州大学などによる研究チームが標記の一端を解明しました。新しい治療法につながる可能性がある朗報です。次の項でご紹介します。

【参考資料】 林 英恵(2023) 「新しい習慣を身につけやすいイベントを味方にする」 『健康になる技術大全』 ダイヤモンド社.


〔1〕 酸化ストレスが消化管がんを引き起こす仕組みについて

 酸化ストレスは消化管がんの誘発要因と考えられていますが、どのように正常細胞をがん細胞へと変化させるのか、その仕組みは⼗分に解明されていませんでした。今回、酸化による DNA の変異が消化管がんの原因となることが明らかになりました。
 研究チームは、マウスに与える酸化ストレスと、消化管組織の DNA の変異やがんの発⽣頻度を解析しました。次の(1)(2)の実験により、DNA 修復酵素 「MUTYH」 が酸化ストレスによる消化管がんの発⽣を強⼒に抑制していることを明らかにしました。

(1)MUTYHの機能を⽋損させたマウスでは、慢性的な酸化ストレス状態が続くと、正常組織内でのDNA の変異が増加し、その後の発がん頻度も著しく増加しました。特にグアニンの酸化によって引き起こされる変異の頻度が、がんの頻度に関連していました。DNAを構成する塩基のうち、グアニンが酸化されやすいという DNA の性質そのものが、消化管がんの原因となる遺伝⼦変異に影響していることが明らかになりました。

(2)⼀⽅、MUTYH が正常に働いている野⽣型マウスでは、酸化剤の濃度が上がっても変異とがんの発⽣頻度はごくわずかしか増えませんでした。

 本研究の成果は、突然変異とがん発⽣のメカニズムの理解を深める⼀⽅で、ヒトの遺伝性⼤腸がん家系での発がん率軽減⽅法の探索にも役⽴つ可能性があります。

【参考情報】 「酸化ストレスが消化管がんを引き起こす仕組みが明らかに DNA の酸化による突然変異の発⽣を抑制してがんを予防する」 PRESS RELEASE(2024/2/22), 九州大学.

図1 ポリフェノールが豊富な素材 (左:グァバ葉、右:ブルーベリー葉)

〔2〕 抗酸化効果が期待される機能性食品素材について

 酸素を呼吸して生きている限り、酸化ストレスは避けられませんが、影響を低減できる可能性はあります。抗酸化効果が期待される機能性食品素材をピックアップしてご紹介します。下記の ▶ 印のリンクから弊社のホームページをご参照ください。

▶ SACニンニク

 機能成分 S-アリルシステイン(SAC) は、本来、生ニンニクにはごく微量にしか含まれていません。当社独自の発酵製法 「SACLATIONⓇ」 により、業界トップクラスの高濃度 (生ニンニクの200倍以上)に濃縮することに成功しました。 「食品添加物フリー」 「加工しやすい」 「においが少ない」などの特徴にも、ご好評をいただいています。

図2 S-アリルシステイン(SAC)の多彩な健康機能性

▶ グァバフェノン

 グァバの葉からポリフェノールを抽出し粉末化した 「グァバフェノン」 、さらに抽出物からポリフェノールを濃縮した 「グァバフェノンII」 をご提供しております。
 ポリフェノール素材を経口摂取させたラットの血漿中のコレステロールエステル過酸化物 (CE-OOH) 生成抑制効果を観察しました。 (ー)エピカテキンの場合は、経口摂取後1時間で抗酸化能を示しましたが6時間後には効果が消失しました。一方、グァバフェノンは、経口摂取後6時間後にも強い抗酸化能を示しました(図3)。

 図3  各ポリフェノール素材の抗酸化特性(過酸化物生成抑制効果)

▶ ブルーベリー葉エキス末

 ブルーベリーには200以上の品種があるといわれています。その中から葉に高い機能性を持つ種を厳選し、葉の収穫を目的に栽培して原料に使用しています。抗酸化活性とは酸化を防ぐ能力の意味で、食品などの酸化防止機能から、植物や動物などの生体酸化防御機能までを含む広い範囲の概念です。それらの各種指標において、ブルーベリー葉には茶に匹敵する抗酸化活性が認められました(表1)。

 表1 ブルーベリー(葉、果実)の抗酸化活性

〔3〕 備前化成の最新情報

▶ 山陽新聞プレミアム倶楽部にトップインタビューが掲載されました

▶ 「CPHI Japan 2024」に出展いたします

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
・ 弊社の最新トピックス(お知らせ)
  ▶ 備前化成ホームページ

・ X (旧 Twitter) も、ぜひご覧ください
  ▶ 【公式】 備前化成(@bizen_chemical)/ X

・ ご興味のある原料や製品がございましたら、お気軽にご連絡ください。
  お問い合わせはこちらから ▶ お問い合わせフォーム

  今後ともよろしくお願いいたします。
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!