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1万時間の法則を達成するのに必要な時間と日数早見表と成長のポイント

1万時間の法則とその捉え方

マルコム・グラッドウェル氏が著書で紹介し話題となった「1万時間の法則」
一流になるには「1万時間」の練習時間、取り組み時間が必要という説で、話題になり様々な書籍でも引用されている。

実際には

  • 成功者ばかりにフォーカスをあてている、生存者バイアス

  • 練習のによって能力向上は異なるのに、量ばかりにフォーカスしている

などと、法則自体の妥当性に疑問を投げかける声も多数ある。

批判自体にも納得感はあり、私も「1万時間」はマジックナンバーではなく、あくまで『長期にわたり継続的に特定分野に投資をすると、成熟して大きなリターンが得られる』という概念だと考えている。

ただし、一つの目安としては十分に面白い。
自分でも1万時間ってどれくらいだっけ?と頭の中で計算していることが多い。

暗算力が落ちている昨今の自分には毎回の計算が負担であり、かつ記憶力が落ちているので、覚え続けることが難しい。

ということで、1万時間の目安に到達するには、1日何時間を何日続ければいいのか、早見表を作成した。

1日の取り組み時間1万時間の達成に必要な期間早見表

  • 縦軸:1日当たりに何時間を投下するか

  • 横軸:週に何日取り組むか

という形で表を取り、1万時間の到達に何年を要するのかを計算したのがこちらの表だ。

1万時間の法則。取り組む時間と到達日数の早見表

例えば一番左上、1日1時間、週に1回のペースで取り組むと1万時間の到達には、192年ほどかかる。一生の間にはたどり着かない。

週8時間×5日だと約5年で1万時間に到達する

標準的な仕事の、週8時間を5日間だと約5年で1万時間に到達する。
これが仕事の習熟の一つの目安になるかも知れない。

ただし「仕事」というのはかなり雑な括りで、その中には、様々な要素を含む。
特定分野のプロフェッショナルになるには、その業務にかけている時間を1万時間にする必要があるだろう。

3年で習熟しようと思うと、1日9時間以上の投下が必須

早く1万時間に到達したい、ということで、仮に3年を目指すとどうなるか。

週に7日を毎日9時間投下すると約3年で1万時間に到達する。
週の日数をこれ以上増やすことはできないので、1日9時間以上を、毎日休まず、同じことに取り組み続ければ3年で芽が出る計算になる。

これはかなりハードだ。同じことに完全に没頭し続けている状態だろう。
現実的にはここを成し遂げることはかなり難しい。
ただし、専門職などで本当に特定分野に打ち込んでいる人や、寝る間も惜しんで働くような人であればこの水準もあり得る数字ではある。

成長には特化・継続的な取り組み・質の向上の3点が大切

こう考えると1万時間というのは大きな時間だ。
確かに、「人生」という時間軸で考えれば十分に複数分野で達成できる。
一方で、今何かを身に着けたい、成長したいという人はより短い時間軸での成長を希望する。

1万時間はあくまで目安だが、特定分野を強化するには多くの取り組み・学習量が必要なことは間違いない。

最後に、よりよい成長のために必要なポイント3点を確認する。

特化することで期間を短縮する

まず、できるだけ特定分野に時間を振り向けられるように特化すること。

1日10時間働いても、そのうち5時間が成長したい分野への投資だと、週5日で8年近く、週7日でも5.5年はかかる。

できるだけ時間の投下先を伸ばしたい分野に集中できるようにする。

伸ばしたい部分を明確化する、それ以外の要素にかける時間ををできるだけ減らす、という行動が必要だ。

腰を据えて継続する

また、1日10時間を毎日休まず続けても3年近くの時間が掛かる。
3年もあれば色々なことが起こる。自分の状況やコンディションも変化する。
その中でも、腰を据えて取り組み続ける継続の姿勢が大切だ。

取り組みを記録したり、短いスパンで起こった自分の変化をこまめに確認し、自分を褒めたり、という行動が有効だ。

学習を強化し、経験時間あたりの成長効率を高める

冒頭にもあるように、1万時間は「量」の話をしているにすぎない。
投下した時間から学ぶ質が低ければもっと多くの時間が掛かる。
逆に質を高めれば、時間を短縮できる可能性もある。

実際に、質の高いトレーニングを積めば、一流になるのに必要な時間はもっと短くて済むという研究もある。

  • 先行者の知恵を借りる

  • 取り組みの集中力を高める

  • 良質なフィードバックを受ける

  • 振り返りサイクルを強化して、行動からの学びを増やす

など、成長の角度を高めるためにできることは多くある。

常に自分の取り組み、変化を確認し、学びを深める振り返りのサイクルはその基本となる。

振り返りの質を高めながら、更なる成長に向かっていきたい。


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