そもそも高密度植毛は意味があるのか
おかげさまで最近当院も開院9ヶ月です。
術後半年以降経過した患者様の症例が増えてきております。
今の所、私の理想とするところに一歩ずつ近づいております。
もっと良い結果をみなさまに届けるべく、チーム一同さらに進化しております。
最近はスタッフの院内勉強会を開いたり、理念共有を頻繁にすることで
アルモ式植毛をチームで勉強することに勤めています。
今回は、みなさまからご質問の多い「そもそも高密度植毛をする意味があるのか?」という問いについて考えていきたいと思います。
その前に、皆さまは正常な毛髪密度がどの程度であるかご存知でしょうか?
Dr Sharon keeene博士が男性を対象に行った毛髪密度に関する研究があり、正常な毛髪密度は概ね100FU/cm2であるといった結果があります。
しかし、100という数値はかなり多く、場所や人種によって大きく変化するため、一括りに100!というのはいけません。
生え際密度に関するWalter Unger らの研究によれば、
側頭部密度は平均41FU/cm2、生え際密度は、38~78FU/cm2(生え際奥が密度が高く、生え際の最前列が密度が低い)、前頭部60FU/cm2であったとの報告があります。
Ungerらの研究が正しいとするなら、密度100FU/cm2は多すぎますよね。
しかも、こういった研究は白人をもとに研究されていて、
日本人の場合は、密度が白人の密度よりも低いということを知っていなければなりません。それを考慮しても50~70FU/cm2くらいが妥当ということですよね。
生え際の場合、一度で移植する密度がどんなに多くても50~60G/cm2程度であることを考慮すれば、一度で限りなく、完成形に近づくという形です。
その方の持っている後頭部の毛の太さに依存しますが、正しく計画、手術を行えば、施術をわざわざ2回行う必要がなくなってくるということです。
すなわち、植毛クリニックで2回手術をやらないと完成しないというを言われたというのは嘘ということです。きちんと移植してあげれば1回である程度完成するということです。
東洋人は毛の太さに関して、
平均的な白人男性の毛の直径は70μmであるのに対し、東洋人では100μmという風に言われているので、ボリューム感は出しやすく、密度が多少薄くても濃いように感じるのはそのためです。
同じ密度感で移植したとしても白人に比べて、ボリュームを出せるメリットがあります。
しかし、難しいのは、東洋人の中でも植毛を検討される方は、毛が細い方は一定数いて、当院の過去の100人の執刀データを見ると1本1本が白人とほぼ同じもしくはやや細い方が多いです。
つまり、そういった方達については、なるべく後頭部から太いグラフトを移植するしかありません。
当院では、解決策として、
「採取時になるべく太めの毛髪を奥に配置して、手前には細い毛を配置する」
+
「密度をなるべく50G/cm2程度の密度で移植する」
としています。
そうすることで、ようやくある程度の濃さが得られ、もともとの生え際に遜色ない形で自然に見せることが可能です。
つまり、高密度植毛は意味があるケースは多く、
低すぎない密度で、患者様のもともとの密度によって変えるオーダーメイド密度植毛が正しいのではと考えております。
植毛の密度について、なにかわからないことがあれば質問掲示板などでもお答えしておりますので、ご利用ください。
それではまた、お会いしましょう。
秋葉原アルモ形成クリニックはお陰様で開院10ヶ月です。
当院は自毛植毛や額縮小術などの、上顔面・頭部の専門外科クリニックです。現在、症例写真ページを開設し、YouTubeモニター様と部分モニター様を積極的に募集しています。
施術半年後の症例も出てきて、植毛看護師チームは内田が認定している看護師のみの移植体制となっております。
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