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こんにちは、アルモ形成クリニック 植毛医・形成外科医の内田直宏です。

最近は植毛医の指導も行なっております。
指導は大変なのですが、自分の勉強にもなり大変有意義であると思っています。新たな発見もあります。

さて、今回から植毛について詳しく勉強したい方に向けて、専門的な内容とはなりますが、お伝えできればと思います。

その名もPunching-Out techniqueについてです。
久しぶりにかなり興味深い内容で、私の診察の際には申していただければすぐに治療させていただくことが可能となりました。

ISHRSの発行しているOfficial Publication(2023年Volume33)から引用・改変させていただきます。

植毛手術は複数回行うことが多い手術です。
FUT(strip harvest)による手術を1回目に行い、2回目にFUEを行う方は多くおられますが、Punching-Out techniqueとは、FUTによる術後の後頭部の太く膨らんだ傷跡を修正するのと同時にFUE手術が行える最新の方法となります。おそらく日本でおこなっている術者はまだいないと思います。

FUT手術後に、後頭部の髪の長さを短くすると傷跡が露出しやすく、困っている方は多いのですが、単純に形成外科的に傷跡を切除し縫合すると後頭部のtensionの強さにより再度wideな傷跡となってしまうことが多いです。

そこで、このPunching-Out techniqueは大きな工夫を盛り込んでいるのです。


FUT後の赤い幅広な傷跡

FUT手術後の幅広な傷跡は、上記のように髪の毛で完全に隠しきれない場合があります。(※傷跡は同じ様に縫合しても、同じ術者が縫合しても目立つ場合が人により異なります。これに関してはまた別途ブログを書いていきます)

そこで、


上記のようにパンチにより傷跡をつける

2回目のFUE手術の際に、ついでにシャープパンチニードルにより絶妙な深さで瘢痕にわざと穴を作成し、瘢痕の縮小と減量を行います。
(※秘伝のタレというべきコツがたくさんあります。)

そして下記のように丁寧に丁寧に縫合術を行います。

傷が目立ちにくい針糸を用いて丁寧に縫合術を行う

すると、時間が経過してもさほど傷跡は広がりにくい状態を保ちます。

半年後も傷跡は半減するようなfineな傷跡となり、髪が短くてもさほど目立たない状態

FUTによるドナー部の傷跡の縫合に関しても実はいろいろな縫合方法がありますが、私自身、数多くの頭部の縫合を行ってきた結論として、

①毛根が存在する皮下を密に縫合しすぎると脱毛範囲が広がる傾向にある
②表情筋(後頭筋やgareaと呼ばれる層)をしっかりと縫合することが重要

と言えます。

もちろん、術後、毛が生えてくる様に縫合する毛包斜切開およびTrichophytic Sutureなども重要ですが、それ以上に上記2点が重要となります。

また、頭部は血流がよいため、water tightに縫合することが重要と言われています。

今回のPunching-Out techniqueは、1回目手術をFUTによる手術を受けて、2回目以降の植毛手術をFUEによる手術で検討している方にとっては植毛手術のついでに瘢痕縮小術が受けられ、一石二鳥と言え、一考の余地があると考えます。

上記以外にもFUTによる傷跡修正にも種類がいくつかあり、人により適応が異なります。

詳しくはカウンセリング時にご説明させていただきますので、FUTによる傷跡でお悩みの方も公式LINEにてお問合せください。

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