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無力


私の母は末期の胃がんでした。
(初めて私のnoteを読んで下さっている方は、マガジン「母の記録」にて、これまでに母と私達家族に起こった出来事を記していますので、よかったらそちらの方も読んでみて下さい。)


2024.1.23
主人の営む飲食店の手伝いをする私は、ランチの後片付けを主人とお義母さんに任せ、今日も電車で母に会いに病院へ向かう。

自宅から歩いて駅まで約10分。
それから特急電車に揺られ約50分、電車を降りてバス停まで行くと約10分程でバスが到着。そのバスに乗り、病院まで約20分。自宅から病院まで片道約1時間30分。夜の営業に間に合うように帰らなければいけないので、母と一緒に居れる時間は約20分程度しかない。


母の病室まで向かう廊下の途中で、父と会った。


私『お母さんは?』

父『昨夜はお母さんが痛かっち言ってからずっと寝付けんでから、お父さんもいっちょん寝れんやった。お母さん今寝とらすけん、お父さんちょっと外でタバコば吸うてくるけんよか。』


父と別れて母の病室へ。


そっと病室へ入ると、母は起きていた。


私『痛くて寝れんかったげなね』

母『うん。痛み止めばやらしたけど、いとーして寝れんやった。』


母の目がキョロキョロしていたので、
私『お父さん、タバコ吸って来るって。』
と言うと、目を閉じ少しの間母は眠りにつきました。


病院からの食事は一切出ていません、24時間点滴のみ。母はもう、飲み込む力もありません。



2024.1.24
今日も、母に会いに行きました。

昨日と変わらない母。
何もしてあげれない、ただ涙が出るばかりです。





#母 #胃がん #末期がん

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