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「間違った指導は受け入れられない」と意思表示をすることが大事

私は「スポーツにおける暴力指導・ハラスメント問題」を解決したいと思って、普段から活動している…のですが、これがなかなか難しいのです。そこで、最近、思っていることをメモ代わりに書いておきます。

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「暴力をふるったり、きつい言葉で罵ったりしなくても、こんな風に指導すれば上手くいきますよ」という指導法は幾つかあるにはあるのです。たとえば私たちの活動で推している指導法がコレ。

ただ、こういう(海外ではごく普通でも日本では)先進的な指導法に興味を持つ人は、そもそも暴力なんて振るわないし、ハラスメントにならないように普段から合理的な指導法を採っている人が多いのです。当り前といえば当たり前。

問題は、かたくなに「時には厳しい指導が大切」などと言いながら暴力指導の効用を肯定している人たちです。中には指導者だけに留まらず、保護者の中にも「厳しく指導してやって下さい」などと半ば容認するようなケースもあります。

こういう人たちは「自分たちの支持している指導法はハラスメントだ」という認識がありません(あるいは社会で容認されているとすら思い込んでいます)。なので、別の指導方法を勧めたところでなかなか聞く耳を持ちません。

新しい指導法を取り入れるコーチが幾ら現れたところで、法律や制度など、お上からのお達しでいくら言ってみたところで、加害者当人にとってはしょせん他人事で「自分たちのはれっきとした『指導』で暴力じゃない」です。

この辺りは内田良先生の著作に詳しいです。

こういったスポーツ・ハラスメントを防ぐには、直接その加害者の行いを正すことは難しいので、間接的なアプローチのほうが有効ではないか、と個人的には考えています。

1)保護者のほうから意識を変えて、自分たちの子どもがハラスメントを受けてまでスポーツをすることの間違いに気づくのが先
で、その後、
2)保護者からクレームを入れたり、違うチームや競技に移ることで「間違った指導は受け入れられない」と指導者にはっきりと意思表示をすることが効果的
なアプローチではないかなと考えています。

スポーツ指導の現場では子供たちの前で権力者である指導者が、唯一と言っていいほど顔色を窺っているのは保護者ですから。

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本日のまとめ
【課題】
スポーツにおける暴力指導・ハラスメント問題(スポハラ)
【解決方法1】
暴力・ハラスメントに依らない合理的な指導法の導入
【問題】
合理的な指導方法を採用するのは非スポハラの指導者ばかりで、スポハラ加害者は取り入れようとしない
【結果】
新旧の指導法に二分化して、いつまで経ってもスポハラが根強く残ってしまう
【解決方法2(仮説)】
保護者側から意識を変えるようにアプローチする
(加害者(指導者)は保護者の意見には敏感)
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いま読んでいる本はこちら。去年から内田さんの本を読みまくっています。調査結果などエビデンス(根拠)に基づいて分かる範囲で論陣を張っているので、精神論的なところがまったくないのが私に合うようです。




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