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DTM日和 2023年12月配信号 DTMなかまさがし

DTMの楽しさは色々とと有りますが、その中でバンドを組んだり、同好の方々を集めたり、他の方々とのコミュニケーションもあるかと思います。しかし一人で完結できる物であるがゆえ、難しい面も多々有ります。私もその課題を抱える一人です。今回はそんな「なかまさがし」のお話です。

ひとりでできるもん

例えば、プロの世界では強力なパフォーマンスを生み出すユニットというのは沢山有ります。クラフトワークやYMO、LFOなど昔から多くのユニットが名作を生み出し、ライブパフォーマンスを展開してきました。色々な経緯はあったかと思いますがそれぞれ音楽家としての個性同士で惹かれるところが有り、ユニットという形になっていったことでしょう。他方、将来的にプロを目指す目指さないはあるかと思いますが、アマチュアから始めようと考えている人にとって、仲間を探すのはかなり苦労を強いられてしまいます。
まず、そもそもDTMは一人でも十分に楽しめるもので有り自分の趣味に走ることが100%許されます。という事は、あえてユニットを作る必要がない場合も多くなってきます。自動演奏を伴わない他の楽器の場合、弾き方りをするのでなければ誰かと演奏をする事になるため、音楽教室でも音楽サークルでも誰かとコミュニケーションを取る機会は多く設けられています。弾き方りの場合でも同好の方の集まりは多く、バンドとして活動する際も意見交換がしやすい印象があります。もちろん、DTMにも先生がおり、各種のサークルは有りますのでもし習い事として習いたい方はそのような情報を探された方が近いかもしれませんね。

ちょっとしたやり取り

しかし、ちょっとした作曲データのやり取り、ちょっとした音作りの話など、この「ちょっとした」事ができる方を探すのが難しいのは事実かと思います。前述のとおり、一人でも十分に制作ができてしまう事が一つの大きな要因でしょう。そして一人でこだわりを追求できると言うことは、どんどんDTMでやりたい曲のカテゴリが深掘りされてゆく傾向になります。そうなってしまうと、せっかくDTMが好きな方と知り合えたとしても、ちょっと系統が違うんだよなぁ、とか、ちょっと作曲の仕方が違うんだよなぁ、となってしまい中々人を集めることが難しくなっていてしまいます。それ以上に今現在DTMをやっている方もそうそういるわけでは有りません。私もあちこちにDTMやっています、打込みやっています、となるべく言うようにしていると昔打ち込みをやっていたと言う方と知り合うことはできるのですが現役で活動されている方とはすぐに知り合えません。
「そんなのSNSでサークル見つければいいじゃん」「スクールだってあるって自分でいってたでしょう」となじられそうですが、私の場合やはりある程度人柄や音楽性を知った上で長い付き合いにしたいなと思っているところもあって、中々踏み出せていません。これは打込み以外でバンドをやったり打楽器をやったりしている時に周りに、人柄も音楽性も近い人たちが比較的多くいるため、どうしても知り合いが先になってしまうところがあるからかもしれません。そういう方も意外と多いのではないかと思います。

結局は人付き合い

ひとつの解決法として最近は、アコースティックの同好の方達と同じように、まず自分がDTMをやっている事を話し、もし同じような音楽が好きな方がいれば熱く語りあうという事を続ける事が重要なのかなと思っています。自分の中で美しいと思っているものは実は人が見ても美しい場合が有ります。昨今はボーカロイドなどをうまく使って音楽を作る若い方々も沢山いますし、潜在的にコンピュータで音楽をする事が好きな方も少なくないのではと思っています。僕らはYMOブームからMIDIの登場、廉価版のPCやシンセの登場で打込みに興味を覚えた世代ですが、同じように彼らも新しいテクノロジーを貪欲に自分のものにしようと頑張っているわけです。まずは人として語り合う事から始められればいいななんて思っています。