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2022関東大学サッカー1部 第1節 駒澤大学vs拓殖大学 ハイライト記事

駒澤大学1-2拓殖大学

得点者(駒澤大学)
3分 33小林栞太(1年=鹿島Y)

得点者(拓殖大学)
60分 5岸本駿朔(4年=市立船橋高校)
78分 18三浦敏邦(2年=神戸Uー18)

両チームのスタメン

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ハイライト

 昨年のインカレ王者である駒澤大学と昨年のリーグ戦を10位で終えた拓殖大学との試合。

 昨シーズンの駒澤大は土信田、宮崎の2トップにボールを当て、トップ下の荒木がボールを回収する、所謂「キック&ラッシュ」の戦法で戦っていた。

 そんな彼らがプロへと進路進め迎えた今季もその色が残っている様子。186㎝あるFW本吉利安(3年=千葉Uー18)にボールを当ててセカンドボールを拾いながら拓殖大ゴールへと押し込んで行く。そしてゴール付近で獲得したFKを小林栞太(1年=鹿島Y)が直接叩き込み、開始3分で駒澤大が先制に成功する。

 これ以降は駒澤大のペースで試合が進む。拓殖大もGKを使って自陣深くからのビルドアップを試みるが、4-2-3-1と4-4-2のマッチアップになるため、駒澤大にマンツーマン気味にハメられてしまう。

 それでも1トップに入った宮脇健太(4年=仙台Y)が上手くボールを収めたり、スピードで背後を狙えるタイプであるため、中盤を省略しつつ前掛かりになった駒澤大の陣形をひっくり返してゴールへと迫るようになる。

 また、後ろからのビルドアップも試合中に改善。マンツー気味で来るなら!と、中盤が上手く立ち位置を変えるようになる。左SHの下口竜空(3年=国際学院高校)が内側に入りライン間でボールを受けたり、CHがクロースロールっぽく落ちて来てSBを押し上げて上手くズレを作っていた。

 拓殖のCH+トップ下で構成される中盤3枚の質はかなり高い。臨機応変に立ち位置を変えられるのは強みだし、ボールを蹴る技術もかなり高いため、中央での細かいパス交換やそこからサイドへ展開するなど攻撃を司っていた。

 後半に入り拓殖大はビルドアップの配置を4-1-4-1に変更。ここは、配置を崩さなければ誰が何処に立ってもOKという印象。そのため、前半のようなクロースロールっぽい配置もあれば、鏑木瑞生(4年=前橋育英高校)のダイナミックな上下動でIH化してボールを受けることもあった。

 徐々に攻撃の糸口を掴むようになった拓殖大は、60分にコーナーキックのクリアボールを浅倉廉(3年=静岡学園高校)が拾い、ボールを受けた鏑木がクロスを入れるとこれに岸本駿朔(4年=市立船橋高校)が頭で合わせて同点となる。

 駒澤大も前線の選手を入れ替え前掛かりになるが、今度は拓殖大が自陣でしっかり守り素早いカウンターで応戦に出る。

 駒澤大のゴール前に迫る機会が増える中、迎えた78分。ゴールキックのクリアボールを駒澤大のDFが処理を誤り、抜け出した三浦敏邦(2年=神戸Uー18)がGKとの1対1を冷静に流し込み逆転。前半で負傷交代した宮脇に変わって出場した2年生ストライカーがチームに勝ち点3をもたらす決勝ゴールを決めた。

 この後、後半アディショナルタイムに5バックへとシフトした拓殖大が駒澤大の追撃を0で抑え試合終了。拓殖大が開幕戦で初勝利を収めた。

この試合で気になった選手

駒澤大学 
MF 33小林栞太(1年=鹿島Y)

 鹿島ユースから加入した1年生アタッカー。左SHで出場し、順足のアタッカーとしてプレー。スピード有り、キックの精度も高い期待の新人である。FKも左足で見事に沈めみせた。また、ロングスローも投げており、飛び道具が揃っている選手という印象を受けた。また、後半の途中から左SBでプレーしている。

拓殖大学
DF 6山下諒時(4年=仙台Y)

 この試合のキャプテンとして左のCBで出場。左利きの精度はかなり高く、ビルドアップの面で大きく貢献した。拓殖大のスタイル的に押し込んだ際、CHの一角が落ちてスリーバック気味になることが多め。そこで上手くボールを運びながら精度の高いキックで、相手の背後に届けることが出来ていた。守備面でも競り合いに強く、長いボールを使って押し込む駒澤の攻撃を上手く対処していた。

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