2022ー23 プレミアリーグ 第4節 ノッティンガム・フォレストvsトッテナム 備忘録記事
フォレスト0-2トッテナム
得点者(TOT)
5' 10ケイン
81' 10ケイン
得点者(NOF)
なし
両チームのフォーメーション
ハイライト
今シーズンの昇格組であるノッティンガム・フォレストとトッテナムの試合。この両チームがリーグ戦で相見えるのは、98ー99シーズン以来らしい。マジか。
序盤からボールを握りたいフォレストに対し、トッテナムが前からハメに行くという構図になる。フォーメーション的には噛合うため、トッテナムは外を切りながらGKのヘンダーソンにボールを蹴らせるような守備をしていた。
それでもビルドアップに参加するフォレストのCHに対してトッテナムのCHが着いていくため、前後が分断された状態になる。これにより、ポッカリと空いたバイタルに侵入してくるリンガードやギブス=ホワイトを捕まえられないシーンが目立っていた。
それでも先制点を獲得したのはアウェイのトッテナム。ロングカウンターから最後はケインが決めて開始5分で先手を奪う。
しかしそれ以降はフォレストが押し込む展開を作る。上記で書いたようにフォレストの長いボールを蹴られた後に、セカンドボールを回収できない時間帯もあった。そこからボールを保持すると、トッテナムWBを釣り出す形を取りその裏にCFが流れて背後を取る形を続けていた。特に20番のジョンソンがかなり足が速く厄介な存在に。そこから押し込まれることもしばしばあった。
一方でトッテナムはロングカウンターで応戦に出るも、前線3枚にボールが収まらない。何とか収まってからゴール前まで向かうも、フォレストの素早い帰陣を前にゴールを奪えず。
また、トッテナムがボールを保持してもフォレストにハメられるシーンが多い。序盤は広い方にボールを逃がすことが出来ていたが、時間が経つ事に中央でハメられる時間が増える。
この日のトッテナムは、マンツーマン気味に来る相手を引きつけながら、フリーな選手に繋ごうとする意識は見えた。しかし、引きつけてリリースするのはフォレストの方が上手という、何とも皮肉な展開であった。
前半の終盤になってもフォレストの勢いは止まらない。自由自在に動くギブス=ホワイトによってフォーメーションが3-4-1-2や3-4-2-1になったりしていたが、スタンスは変わらない。
押し込んだとしても、2CH+トップ下でトッテナムのCHに対して3vs2の構図を作る。ここのやられ方はチェルシー戦とほぼ同じである。それに加え、バイタルに侵入した選手を5バックが迎撃するのではなく、ズルズルと下がるため、より押し込まれた状態を作られた。
フォレストの仕上げ方は至ってシンプル。サイドに流れたCFがクロスを上げ、ここにCHのイェーツ、もう片方のCF、逆サイドのWBがボックス内に飛び込む形だ。CFの片割れがゴールに流れても、中の枚数は担保出来ている感じである。そこでトッテナムにカウンターを受けても、スリーバック+オブライエンが残っているため、リスクマネジメントはバッチリだったのも面倒だった。
前半を何とかリードで終えたトッテナム。後半もフォレストの見事なビルドアップからサイドに展開されてのクロス攻撃にヒヤヒヤするシーンが目立った。
それでも決定的な場面を迎えたのはトッテナムである。左からのクロスにケインが飛び込むが、このボールをクックがエリア内で手で触りハンドの判定。しかし、このPKをヘンダーソンに止められてしまいゴールならず。
これでフォレストが勢いに乗るかと思いきや急にオープンな展開が続く。コレにはフォレストDF陣もたまらずファウルで止め、イエローカードの枚数が増えていく。
トッテナムはフィジカルでゴリ押せるクルゼフスキやスピードのあるソンが抜け出してゴールを狙うも、PKストップから調子を上げたヘンダーソンや、DF陣の気迫のこもった守備を前に得点を奪えない。ここまでソンも調子が上がらないし、クルゼフスキに関しては十八番のカットインからの左足がバレつつある。
次の1点が物を言う中、フォレストは両CHとCFの選手を同時投入。フォーメーションを4-2-3-1にする。一方でトッテナムはリシャルリソンとセセニョンをピッチに入れる。
そして迎えた81分。久々に自陣からのビルドアップに成功するとリシャルリソンのレイオフで前を向いたホイビュアがスルーパス。これに抜け出したセセニョンがクロスを入れるも相手DFに弾かれる。しかし、セカンドボールに反応したリシャルリソンが相手を弾き飛ばしてマイボールに。もう一度クロスを供給をすると、これにファーサイドでフリーになっていたケインが頭で押し込んで追加点を上げた。
後半アディショナルタイムにはフォレストの猛攻に遭うも、ロリスを中心に守り切り試合終了。トッテナムは今シーズン初の連勝となった。
雑感
正直に言えば、ビルドアップの完成度に関しては、フォレストの方がかなり高かったと思う。トッテナムのCHが食い付いた裏に立つリンガードを経由されながら加速されたり、押し込まれるシーンが目立った。
一方でトッテナムに勝機があったのはポジティブ・トランジションの部分。何度かカウンターになりかけていたし、そこでフォレストは後手を踏んでいた印象だ。まぁそこ以外はほぼ完敗だったけど。
それにしてもビルドアップの部分が気になる。2点目の起点となった形は良かっただけに、成功率がかなり低いのが難点かもしれない。ああいうシーンを1試合で何回作れるかが、今後期待したい部分と言えるだろう。
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