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2022ー23 プレミアリーグ 第24節 トッテナムvsウェストハム 備忘録記事

トッテナム2-0ウェストハム

得点者(TOT)
56' 12エメルソン ロイヤル
72' 7ソン フンミン

得点者(WHU)
なし

両チームのフォーメーション

ハイライト

 公式戦2連敗中に加えベンタンクールが長期離脱、更に指揮官であるアントニオ・コンテが療養のため帰国するなど、苦境に立たされているトッテナム。そんな中で今節は降格圏に沈むウェストハムとのロンドンダービーに臨んだ。

 トッテナムは前節のレスター戦から5人のスタメン変更。怪我のベンタンクールに変わってスキップがスタメン出場を果たした。また、両WBはエメルソンとデイビスが入り、ロメロが出場停止明けから復帰している。そしてリシャルリソンが久々の先発出場となった。

 対するウェストハムは、前節のチェルシー戦から2人のスタメン変更。ダウンズがシャドーでスタメン抜擢され、怪我のパケタに代わりソーチェクがスタメン出場している。

 序盤はウェストハムの奇襲に遭いピンチを招くシーンが多かったトッテナム。それでも5分ぐらい立てば、試合は落ち着きつつある展開になった。

 それ以降はトッテナムがボールを保持し、ウェストハムがプレスをかけようとする構図で試合が進む。そんな中で不思議だったのはウェストハムの守備の立ち位置である。

 5-4-1で守りながら、ソーチェクと前の3枚がプレスに行きライスは後方で余るような守り方をしていた。そのため、スキップが誰にも捕まらずにフリーでボールを受けれられるシーンが多めであった。

 序盤はボーウェンの所でボールを奪うことに成功しつつあったウェストハムだが、その周辺に人を集められると脱出されるシーンが目立っていく。

 10分にはスキップが落ちてロメロが開くことにより、ボーウェンに対して2vs1の局面を作り出すことに成功している。この試合で言えば、スキップの数的優位を作るための立ち位置であったり、味方へのサポートはかなり良かったと思う。

 また、ウェストハムの5バックがボールホルダーに対して迎撃しに来るシーンが少なめ。ここはトッテナムにとっては凄く助かった部分である。2連敗した直近の試合は、前線の選手が相手DFを背負えなかった影響で前進が出来ない!というケースが多かった。

 しかし、この試合は上記の2試合とは違い前線で起点が作れていたため、押し込める展開を作ることに成功した。

 そこで良かったのはケインとリシャルリソンである。ケインはオクボンナに対して競り勝てる面も多かったし、ウェストハムのCHが遅れて出て行くことで生まれたスペースや、CHの脇に顔を出してボールを受けることが出来ていた。

 そしてリシャルリソンのボールを受け方は凄く良かった。完全に相手ゴールに背を向けるのでは無く、ゴール方向、パサー、相手が見えるような身体を向きを常に取っていた。

 これにより、相手に後ろからガツンと身体をぶつけられる心配が無いし、前を向くという動作もスムーズに出来る。そのため、リシャルリソンの所からスムーズにボールを運べるシーンは見られたように感じる。

 ただ、前に出て来ない分ウェストハムの後ろは分厚い状態。そのため、シュートブロックにあったりクロスが跳ね返されてしまい前半は得点を奪うことが出来なかった。

 対するウェストハムは降りてくるWBを経由して、そこから前線に届ける形を繰り返す。そこからアントニオがサイドに流れたり、ボーウェンが裏抜けするパターンでトッテナムゴールへと迫っていった。

 しかしこれも単発に終わるケースが多め。起点を作るアントニオに対しては、ダイアーがしっかり対応。ボーウェンにはロメロがタイトなマークで好きにさせなかった。

 また、この試合で言えば捕まえる守備がハマっていたように感じる。ミラーゲームだったこともあり、トッテナムが人を捕まえながらボールを奪えるなど、序盤を除けば殆どピンチの場面を作られず。前半を0-0で折り返す。

 後半に入ると、前半終盤あたりからプレスの強度を強めたウェストハムがボールを保持しようとする展開になる。そうなると今度はトッテナムがプレスで主導権を握り始める。クルゼフスキのカットから二度ほどショートカウンターでチャンスを作るがゴールは奪えず。

 仮にウェストハムに押し込まれてもロングカウンターで引っくり返すシーンが続き、後半もトッテナムペースで試合が進んで行った。

 すると迎えた56分。ラングレの運びからホイビュアが並行でサポートしボールを受けるとウェストハムのDFラインの背後にスルーパスを送る。これに抜け出したデイビスのラストパスをエメルソンが決めてトッテナムが先制する。

 先制点を奪ったことにより、この後も優位にゲームを進めるトッテナムに対しウェストハムは保持でもなかなか違いを見せることが出来ない展開となる。そんな中でベンラーマとイングスを投入し巻き返しを謀る。

 それでも72分にロメロのロングボールからオグボンナに競り勝ったケインがスルーパスを送り、途中出場のソン フンミンが決めてトッテナムが追加点を上げる。

 ウェストハムとしてはプレスのギアを上げるための途中交代だっただけに、痛い失点を喫してしまうこととなった。

 その後はトッテナムが途中交代を挟みながら上手く試合を寝かせることに成功。ウェストハムも終盤に4-2-3-1にして前に人数をかけるが時既に遅かった。試合はトッテナム2-0で勝利を収めた。

雑感

 試合は2-0でトッテナムが勝利。連敗を2でストップした。

 正直ウェストハムに助けられた部分はあるが、それでもホームで勝てたのは凄く良かったかなと思う。

 個人的にはスキップはかなり良かったと感じた。ビルドアップのポジショニングであったり、相手のFWと中盤の間でボールを貰うなど攻撃面の関わりは良かったように感じた。ランニングで違いを作る選手かと思ったが、ボールを振り分けられるのが分かっただけでも良い収穫である。

 またデイビスのWB起用も良かった点である。この試合はWBがそんなに降りてこずに高い位置をキープ。そのため、相手のWBをピン留めしてラングレの運ぶスペースを確保出来ていた。

 それだけで無くゴール方向へのランニングも良さそうである。単騎では剥がせないが、先制点のようなオフ・ザ・ボールでの動きだしはもっと見たいなと思う。それだけで深さは作れるからね。

 次節はチェルシーとのロンドンダービー。ここもしっかり勝って上位陣に着いて行きたいところだ。

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