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自己流を貫いてぶち当たった壁。 その「失敗」で気付いた、等身大の自分。

『ビットキーと、そこで働く一人ひとりの魅力を感じ取ってもらいたい』。そう考えて、新たに始めるシリーズ「What's your "KEY"」。

初回は、2022年から採用チームのマネージャーを務める原田大知さんです。
原田さんはビットキーが創業した2018年8月から約2年半、採用マネージャーとして全社の採用を牽引してきました。
ゼロからの採用活動に挑み、年間約100名のペースで仲間を集めてきた原田さんですが、その中で多くの困難な課題に直面し、挫折を経験します。
その当時の七転八倒と後悔、採用チームを離れて見えた景色、再度マネージャーとして取り組む今の気持ちを聞いてみました。

原田 大知

ワークスアプリケーションズや人材コンサルティング会社の起業などを経て、2018年8月の創業からビットキーに参画。創業初期はビジネスサイドを兼務しつつ、採用活動を展開、200名規模の組織に。2021年には福岡の新拠点の立ち上げなどを担当した後、2022年1月から採用マネージャーに再任。

自分でやり切ることが「正解」と思っていた

「今の組織には人の力で解決できるテーマがたくさんある。更にアクセルを踏むために、ここから採用のペースを2倍にできないか」

全社の採用を見ていた一昨年の春、経営陣から受けたリクエストです。

当時既に年間約100名ほどのペースで採用しており、それを更に倍にするというのは「相当ハードだな」と感じる要求でした。しかし、社内を見渡せば、事業の成長が組織の成長を上回り、圧倒的に仲間が足りない状況でした。更に速いスピードで組織を成長させなければ、という課題感は自分自身も持っていました。

とはいえ、このリクエストに対しては「さすがに厳しいんじゃないか・・・」と、一旦は後ろ向きな反応をしました。
しかし当時の自分は、それがなぜ困難なのか、どの程度の難しさなのかを論理的に説明するための材料を持ち合わせていませんでした。
加えて、「事業成長に対して人をボトルネックにしたくない」「社会への価値提供のスピードを落としたくない」といった思いから、リクエストを実現するための方法を考えることにしました。

採用チームのメンバーには「採用目標を大幅に引き上げることになった」と伝えました。当然、自分と同じ反応でした。「この会社にとって必要な人材」にこだわりながら年間100名規模の採用ペースを維持する。それだけでも大変なのに、はるか上を行く目標が掲げられたわけですから。

実績がさらに生む「期待」

当時、自分は採用マネージャーでしたが、事業会社での人事経験がない状態でビットキーにジョインしています。その中で自分なりに仮説を立てながら、時にがむしゃらに数をこなし続け、やっとのことで「年間100名」という採用実績を出していました。

しかし違った見方をすれば「未経験でもここまでの水準が維持できた」とも言えます。高い目標を掲げる組織文化もあり「このパフォーマンスが維持できるなら、さらに上を目指せるはず」という周りの期待は膨らみ、それに応えてやろうという自分の気持ちも正直ありました。

失敗を振り返る

で、結果はというと……目標には遠く及びませんでした。悪い意味で想定通りではあったので、淡々と受け止めました。チームのメンバーには本当にしんどい思いをさせたと思います。他チームの期待にも応えられず、ふがいない気持ちでいっぱいでした。

この時の「失敗」を振り返ると、

  • 相対的な物差しがなく、説明責任が果たせなかったこと

  • 当時の体制の「限界」を知っていたのに、その延長線上で打ち手を考えていたこと

  • 高い目標を分解できず、ポジションやレンジに応じた濃淡がつけられなかったこと

  • 最後は「自分がなんとかすればよい」と思っていたこと

ーーだったと思っています。

未経験から出発して、自分なりのやり方で多くの採用を実現した「成功体験」に囚われ、採用体制や手法を根本から見直さないまま、小さな改善の積み重ねで目標をクリアしようとしていました。
つまり企業の成長スピードに対して「自己流」の採用手法で追いつこうとするには限界が近づいていました。

チームを離れて見えた「外」の意識

2021年からは採用チームのマネージャーを離れ、プロジェクトベースで採用活動に関わることにしました。

どうすればこれまでとは違った形で組織を大きく成長させられるかを考え、採用関連のシステム導入や業務プロセスの再設計を中心に自ら手を動かして試行錯誤しました。並行して、2021年の夏からは、東京に軸足を置きながらも、福岡の新拠点立ち上げをゼロから実行しました。
自分にとって、この1年間の体験は大きな財産になっています。

この時期に、社外の方とつながる機会が多くありました。きっかけは採用領域で知られているLINEの青田 努さんが主宰している「採用を体系的に学ぶ会」に参加したことです。

もともと、勉強会のようなものがあまり好きではありませんでした。
実戦や本で学びながら実績を挙げていたこともありますし、勉強会に参加しても「当たり前のことしか言ってないな」と感じたことが何度もあったからです。
しかし、今振り返ると自信過剰で調子に乗っていたんだな、と感じます。後々「当たり前がなんなのかわからないこと」で未熟さを痛感しましたから。

事実、この勉強会では本当に多くの気付きと、仲間に出会うことができました。あのまま走り続けていたら、こうやって振り返ることもなかっただろうと思います。
挫折を経験し、マネジメントから離れ、創業以来初めて時間や気持ちに余裕が生まれ、この条件が整って初めて「外の世界」に目を向けるようになりました。

この一年で多くの企業の人事担当者と知り合い、情報交換やディスカッションを重ねてきました。その中で、外の世界の「当たり前」や採用活動のリアルを知り、自分の無知や未熟さを認識できたかなと思います。
また、これまで立てていた仮説や取り組みが間違ってはいなかったということも、同時に知ることができました。

こうして初めて、ビットキーや自分をとりまく状況を客観的な視点でより正確に捉えることができる様になったと感じています。
あのとき、「高い目標をただ追ってしまった」のは、「自分の中に正しいモノサシがなかったから」だと、今ならわかります。

再び採用チームを見て欲しいと言われたのは、そんな気づきを得たころでした。

「等身大」を伝えるための一歩

採用チームから離れていた期間、自分のそれまでの採用活動を振り返る機会がよくありました。その中で一番感じたことは「等身大でいること」の大切さです。
自分一人でできることには限界がありますし、苦手なことや課題も山積みです。チームを離れて初めて、無理に背伸びをしていたことや、等身大の自分を知ることができました。そして、これまでの成果も社内外の多くの方々に支えられてこそだと、強く再認識しました。

一方で、得意なことや自分だからこそ生み出せる価値もあると信じています。そしてこれは、企業も同じだと思います。

ビットキーはすでに大きく、成熟した会社だと思われているかも知れません。確かにこれまで、自分たちをより強く、たくましく語る場面も多かったと思います。
しかし、ビットキーにはまだまだ課題が沢山あります。3年半かけてやっと、自分たちが思い描く価値を世の中に届け始めたところです。

描く世界観は壮大ですが、まだ本当に1歩を踏み出したばかりの会社です。
でも間違いなく魅力的なビジョンと、そこに共感した魅力的な仲間達がいます。

これからは、ありのままの姿をもっともっと皆さんに知ってもらい、この会社の2歩目、3歩目を共に支えてくれる仲間に出会いたいと思っています。


「What's your "KEY"」 とは

ビットキーってどんな会社ですか? 
面接などで、よく聞かれる言葉です。毎度うまく説明しようと試みますが、私たちも、十分伝えきれていない気がしています。
ビットキーには、この会社に何かしらの魅力を感じた人たちが集まっています。これまでたどってきた道は様々で、その人自身の持ち味も様々です。
いまはまだ、うまく説明できないこの会社の魅力を、彼/彼女たちの語りから感じ取ってもらうことはできないだろうか。
同時に、その人となりも伝われば。
そんな想いから、新シリーズ What’s your “KEY” を始めます。
あなたをこの会社に導いたものはなんですか?
この問いかけから、ここに集う人たちの思いや、この会社が持っているなにかが浮き彫りになれば、と思っています。

みんなにも読んでほしいですか?

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