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ままならない

自分は自堕落な人間だと思う。ひとりになると生活がめちゃくちゃになる。今週末は妻が東京に出かけて独り暮らしだったのだが、今回も自堕落に過ごしてしまった。

まず乱れるのは食事。コンビニでビールと日本酒、それと適当なおつまみとお菓子、カップヌードルを買ってき暴飲暴食してしまう。もしくは、近所の安く飲める店に行ってへべれけになるまで飲んでしまう。家に帰ってもだらだらと飲み続けて、そのまま洗い物もせず、風呂にも入らず寝てしまう。ひとりになると全てが適当なのは、学生の時から全然変わっていない。そして、テレビをつけっぱなしにして見続ける。

昨日昼間に読んでいた、中国の思想家、胡適の文章に、ダメな生活の例として、こんな男のことを書いていた。

昼間っから飲み屋に行って安酒をかっくらって知り合いと殴り合いの喧嘩をして、喧嘩したことに自分で腹をたてて更に飲み続けて、ぐてんぐてんになって家に帰る。家では「あんた、何してんの。」と兄嫁に説教される。次の日は、喧嘩した相手の家にいって丁重にお詫びして、仲裁してくれた人の家に行ってお礼を言ったまでは、良かったがそこで麻雀に誘われて、徹夜で麻雀して大金をすって帰宅して、また兄嫁に説教される。「何してんの?」と。本人はなんでこうなったのかなと、きょとんとしている。

胡適は、これがダメな生活。なぜその行動をしているのか。なぜ酒飲んでいるのか、喧嘩しているのか、麻雀しているのか。常に自分で自分に問いかけて、ちゃんと理由を説明できるような生活をしないといけないと言っていた。胡適は20世紀初めの、中華民国時代の思想家、中国が世界の中でちゃんと生き延びていくためには、古くさい習慣をあらためて、科学的な方法に基づいた、生活、政治、ビジネスをしなきゃいけないと説いた人。

私は古くさい昭和の習慣に首までどっぷりつかっている。仕事をすれば無理して残業してでもゴリゴリやろうとする。なんでも勝ち負けで考えてしまう。あんなやつに負けてたまるか。仕事の憂さ晴らしに、家庭をほったらかして飲みに行く。仕事は長時間残業できるやつがエラいし、酒は沢山飲める方がエラい。近頃の世の中のながれってもんがあるので、家事を手伝ってみたりもするが、根本的には妻がやるべきもんだと思っている。大変そうなときにちょちょっと手伝えばいいだろ。と恩着せがましい。生活習慣というのは、出家でもしない限り死ぬまで変わらんのだろうか。

胡適がいうように、なぜそれをするのか常に意識なんてできない。ついそうなってしまう。長年の習慣は、そう簡単には変えられない。お酒に逃げてしまうのがよくないんだろうか。

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