![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/37464155/rectangle_large_type_2_c0739e33dedd264197cd0079afd83391.png?width=800)
not to be。
彼は言った。
「僕をみて…僕だけを」
真っ直ぐな眼差しで体を射抜く。
秋風が左から右へ吹き、髪が乱れる。
(みてるよ、そのコートは、わたしがプレゼントしたものだから)
此れが、木枯しと言うものらしい。
落葉が、カラカラと早足で目の前を転がっていく。
そんなに素敵なコートを羽織ってるのに、何故に、アナタは、、、
あ、そのシャツとニットもいいね、
え、ハンカチまで持ってるの?
ぐわり、と来るね、
のども渇いてきちゃうね、
「僕をみて」
彼は、もう一度言った。
ザワザワも追いかけて来たよ、
(仕方ない)
「みたわ、寒そうだから、ちゃんとパンツを履きなさい」
輝くような笑顔で、ヒールブーツと共に去りゆく。
#エッセイ #実話 #nottobe #秋の変態 #真実の愛 #記憶
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?