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【シカゴでバードウォッチング!】20のLifer!

20種類のLiferに出会えました!
旅行したユタ州にあるBryce Canyon National Park, Zion National Park, Snow Canyon State Parkで。
でも、全部の種類についてここに書くことはできないので、印象的だった鳥に絞ります。

まず、衝撃的な姿のGambel's Quail (ズアカカンムリウズラ)。
ウズラというと茶色く地味な鳥を思い描きますが、全く違いました。まず、一番始めに目に飛び込んできたのが、Gambel's Quailの頭の前方に飛び出ている、句読点のコンマのような形をした黒い冠羽です。雄にも雌にもあります。写真をよく見ると、二本の羽のようですが、六本という説もあるようです。単なる飾りなのか、ちゃんとした機能があるのかよくわからないとのことですが、一度見たら忘れられない姿です。

顔から喉は黒く、後頭部は鮮やかな赤茶色で、頸から背中にかけては青灰色。胸から腹部は黄褐色で、肩羽は赤茶色に白い斑が入っているという派手さです。もちろん雌はずっと地味で、頭部から体まで全部青灰色です。

Gambel's Quailのオス      ©Dan Lory
Gambel's Quailのメス      ©Dan Lory

この鳥は、メキシコからアメリカの南西部、つまりアリゾナ、テキサス、ネバダ、カリフォルニアなどの低木の生い茂っている砂漠や峡谷に生息しています。雨季の雨量によって生息数が左右されるそうです。

Gambelという名前は、19世紀のアメリカの博物学者、鳥類学者、植物学者であるWilliam Gambelから取って付けられました。でも、最近、鳥に人名をつけるのをやめようという動きがあるので、そのうち違う名前に変わるかもしれません。

とにかく、この鳥たちが砂漠のような乾燥地帯の低木の間をチョコチョコ歩いている姿を見た時、シカゴアンである私は目が点になり狂喜乱舞してしまいました〜。


さて、次はディズニーでお馴染みのGreater Roadrunner (オオミチバシリ)。Greater Roadrunnerの動画を見ると、本当に走るのが速いです。そして、蛇やトカゲを口に咥えている姿がよく見受けられます。私はユタでこの鳥が道を走っていくのを見るのを楽しみにしていたのですが、目撃するチャンスに恵まれませんでした。そのかわり、杭にジ〜〜ッと座っている姿をかなり長い間観察することができました。

杭の上に止まっているGreater Roadrunnerに私がゆっくり近づいていき、そろそろ飛び上がって逃げるかなと思っていたら、飛ぶのは得意ではないらしく、一瞬のうちに地面に降りてしまいました。草のかげで見えなかったのですが、おそらく大股で走り去っていっただろうと思います。本当に走る姿が見られなかったのは残念でした。

Greater Roadrunnerは、二本のつま先が前方、他の二本のつま先が後方を向いているため、特徴的なX字型の足跡になります。そのXの足跡は鳥の進行方向を分からなくさせ悪霊が後を追うのを防ぐと考えられ、プエブロ部族では魔除けの神聖なシンボルとして使われていたらしいです。また、勇気、強さ、速さ、持久力という点で他のアメリカの先住民たちにも崇められていたそうです。

ツンツン頭の冠羽(下の写真では、のんびりしていたので立っていませんが)、長い嘴と長い尾、そして結構怖い目の顔、まだらの体。ちょっとイグアナみたいだなと思いました。

Greater Roadrunner      ©Dan Lory


次は、Mountain Bluebird (ムジルリツグミ)。
中西部のBluebirdについての記事の最後に、体が全部青いMountain Bluebirdをユタで見るのが楽しみだと書きましたが、今回の旅行で実際に見ることができました。車の中からだったので、写真を撮ることはできませんでしたが、本当に日が当たると、真っ青な鳥で、これぞ思い描いていた青い鳥だ〜と思いました。

雌は、御多分に洩れず地味で、青くありません。雌のMountain Bluebirdは、雄の外見や歌のうまさに惑わされず、巣をいい場所に作っていることを第一に考えて選ぶ堅実派だそうです。鳥にもいろいろな判断基準があるんですね。

Mountain Bluebirdのオス
ML228676221, by Darren Clark, Macaulay Library
Mountain Bluebirdのメス
ML232978131, by Kalin Ocaña, Macaulay Library


最後に、Canyon Wren (ムナジロミソサザイ)。
Snow Canyonという峡谷にある1億9000万年前ごろに形成された岩壁の上を、小さくて可憐なCanyon Wrenがチョコチョコ飛び回っていました。想像を絶するような年月を耐えて地面からほぼ垂直に近く聳えている巨岩と、か弱い小鳥。どちらの自然の前にいても、人間ははるかに及ばないとつくづく感じました。

Canyon Wrenの鳴き声は、Wrenらしく大きく響き渡るんです。峡谷を歩いていてこの声を聞いたら、巨大な岩壁を隅から隅までよ〜〜〜く見て探さなければなりません。全体に茶褐色ですが、日本語名の通り、喉から胸にかけて白いので、結構目立ちます。やっぱりWrenは私の好きな鳥です。

Canyon Wren      ©Dan Lory


鳥見を始める以前にハイキングをした各地でバーディングもしていたら、それぞれの土地の印象が随分違ったものになっていただろうと、今の私は思います。

鳥たちはいつでもどこにでもいて、思わぬところから姿を現してくれるということに今は気づき、その出会いの嬉しさと驚きを知った私は、どこにいても幸せな気分になれるようになりました。まだまだ無明の中を彷徨っている私ですが、鳥に導かれて少しでも気づきの機会に恵まれたらいいなと思います。鳥たちに感謝!



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