2021年9月10日、モリサワの一部フォントがAdobe Fonts からの提供終了
Adobe Fonts は、Adobeソフトを契約している方が利用できるフォントサービスです。
契約の範囲内で膨大なフォントを選べるとても便利なサービスですが、まれにサービスを終了するフォントがあるため注意も必要です。
そんなAdobe Fontsですが、この9月10日より、日本の最大手フォントメーカー「モリサワ」の一部フォントが利用できなくなります。
モリサワパスポートをご利用の方も、パスポートに含まれないフォントがありますのでご注意ください。詳細はモリサワのホームページなどをご覧ください。
◉Adobe Fontsに提供している書体について(モリサワホームページ)
今回停止になるフォントには、モリサワと提携しているタイプバンク系のフォントも含まれています。私も好きな「TBちび丸ゴシック」が使えなくなるのはとても残念。
今後は全書体対応のタイプバンクパスポートか、一部フォントを個別購入するセレクトパックで利用するのが良いかもしれませんね。
◉タイプバンクフォント製品ページ
私の場合、使いたい書体も決まっているので、さしあたりはセレクトパックを利用しようかと思っています。今後も利用希望の方は、印刷会社の対応状況などを確認しつつ、ご検討いただくと良いでしょう。
(「教室のお知らせ」2021年8月号より一部編集して掲載)
補足:Adobe Fonts はお試しフォント?
このお知らせを書いていた頃、モリサワのこのニュースはTwitterなどでも大きな話題になっていたようです。
「Adobe Fonts はお試し版だからスポット案件以外では避けた方が良い!」という意見をよく目にしましたが、確かにそういう側面があるのかなと思います。
手軽に使える分、急に使えなくなることも踏まえて、利用したいです。
ちなみに、Adobe Fonts は InDesign のパッケージ機能では収集されません。また、フォントの置換メニューで情報を見ても、フォントファイルのディレクトリは表示されませんし、インターネットに接続していないと使えません。
ですから、作ったデータを誰かと共有するときは、相手の方にも Adobe Fonts から使用フォントをアクティベートしてもらうよう、申し送りしておく方が無難です。(申し送りしないと「フォントが無いです!」と、版元などから問い合わせがあることもしばしば…)
もしAdobe Fonts から頻繁に使うフォントがあるようなら、そのフォントメーカーから購入したり、提供プランを契約する方が、結果的には便利な場合もあるでしょう。
誌面のデザインには高品質なフォントは欠かせませんから、状況にあわせて一番良い方法を検討いただければなと思います。
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