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Adobeのアップデートについてお知らせ

10月末に、Adobe製品のバージョンアップがリリースされましたね。
少し前には人気画家・ヒグチユウコさんの描き文字をもとにしたAdobeオリジナル書体、「ヒグミン」がAdobeFontsに追加されたことも話題になりました。

もちろんInDesignもバージョンアップ。
2021年12月現在の最新バージョンは「InDesign 2022」です。
InDesignをご利用中の方は、すでにインストールされているかもしれませんね。

今回のバージョンアップでは、InDesignのテンプレート機能「マスターページ」の名称が「親ページ」に変更されました(「マスター」という言葉が封建的な主従関係をイメージさせることが理由のようですね)。
その他は細かな機能改善が行われています。

◉InDesign 2022(Ver.17.0)リリースノートhttps://helpx.adobe.com/jp/indesign/using/whats-new/2022.html

さて毎年この時期にリリースされるAdobeソフトのバージョンアップ、ちょっと注意していただく方が良いかもしれません。

ここ数年、InDesignやIllustratorのアップデートで、文字処理に関連したバグが発生するケースが増えています。
また、バージョンアップにより、制作中のファイルでレイアウトが崩れたり、ファイル管理にエラーが発生するなど、普段の作業に影響するケースもあるようです。

記憶に新しいところでは、InDesign 2020のマイナーアップデートで、ファイルが強制終了してしまうバグが報告されています(InDesign 2020 Ver15.1.2にて発生。15.1.3以降で改善済み)
私もこのエラーに遭遇し、作業中のカンプが開けなくなって冷や汗をかいた経験があります…。
いや〜、コワかった(汗。

また、InDesignではありませんが、今回バージョンアップしたIllustratorでは、データの処理が少し変わるケースも見つかっているようですね。

以下、InDesignの自動組版で知られる、お〜まちさんのTwitterより引用。

このようなアップデートの情報は、Adobeのヘルプページをはじめ、フォーラムやSNSなどで話題になることがあります。
特に今回のように「2021」から「2022」に変わるメジャーなバージョンアップでは、少し情報収集されると良いかもしれません。
以下にフォーラムなどのリンクを共有しておきます。参考にしてみてください。

◉InDesignで修正済みの問題(Adobe公式サイトより)https://helpx.adobe.com/jp/indesign/kb/fixed-issues.html

◉Adobe InDesignフォーラム
https://community.adobe.com/t5/indesign%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%A0/ct-p/ct-indesign-jp?page=1&sort=latest_replies&tabid=all

バージョンアップは機能改善だけでなく、セキュリティの向上も含まれています。ですから、気持ち的には常に最新バージョンを使いたいのですが、まれに業務に影響するバグが発生するケースもあります。
今回のようなメジャーアップデートがリリースされた時は、少し様子を見る方が無難かもしれません。

特に業務で作業中のファイルがある場合、新しいバージョンで開くのを控える方が安全と言えます。
冒頭で述べたように、特に文字まわりに影響して、長い文章の文字送りなどが微妙に変わる可能性があるからです。

環境が許すのであれば、作業中のファイルがある時はバージョンアップを保留にして、進行中の案件が終了するまで、同じバージョンで作業される方が心配は少ないかと思います。

業務でAdobeソフトを利用されていて、バージョンアップ後に何かしらの不具合が危惧されるようでしたら、ひとつ前のバージョンを削除せず、パソコンに残しておくことをオススメします。

ちなみに私が遭遇した「ファイルを開けなくなるトラブル」も、前のバージョンで開き直すことで、なんとか事なきを得ました。
いや、ほんとにあの時はヤバかったです(汗)。

すでに前のバージョンをパソコンから削除されている方も読んでいらっしゃるかもしれませんね。
でも大丈夫です。CreativeCloudは、ひとつ前のバージョンまで利用できます。必要な方は、CreativeCloudアプリの画面から再インストールしてみてください。2021年版と2022年版の両方を、同時にインストールしておくこともできます。
ただし、環境設定が競合する恐れがあるため、2つのバージョンを同時に起動して作業するのは避けるべきでしょう…。
片方ずつ使う分には(今のところ)問題無いでしょう。

バージョンアップのことでわからないことなどがありましたら、メッセージなどでお気軽にご相談ください。

(「教室のお知らせ」2021年10月号より一部編集して掲載)

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