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里山の竹林はレッサーパンダのため

竹の葉は、レッサーパンダの餌に

 ゴールデンウイークはどこも混んでいる。遠くに行くのは大変なので、近くにある動物園に行ってきました。今日はいつもすいている駐車場もいっぱい。入場券も並んで買いました。
 この年末から、ビオトープや里山、昆虫に関することをnoteで書いています。「動物園で里山の恵みが役立っている」という発見、私自身の単なる知識不足の表明のような気がしますが、純粋に感心したので報告させてください。

タケノコが芽をだす
OLIMPUS OM‐5Ⅲ M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 以下同じ

 動物園内に立派な竹林がありました。竹林の林床には、タケノコが何本も顔を出していました。中にはもう3m、4mの伸びていたタケノコ?、まだ皮がついています。竹は地下茎で横に広がってしまうので大変なことになりそう、と思っていたら、成長させて、竹の葉をレッサーパンダなどの餌にすると書いてありました。確かにパンダの餌は竹。この動物園では何匹も飼育しているので、竹林の存在は好都合なのでしょう。今、竹を使うことは少なくなったので、里山でも困っていると聞きます。レッサーパンダの役に立つのはすばらしいこと、里山の恵みが動物園の動物に役立っているのを知ってなんだかうれしくなりました。

タケノコの隣に伸びたタケノコ?も

レッサーパンダ、今日はお疲れ気味

 餌を食べる様子も見たかったのですが、この日は気温が上がり暑かったせいか、レッサーパンダはぐったりとしていました。

レッサーパンダは暑さでお疲れ気味
こちらのパンダも

レッサーパンダの現状について調べてみる

 この機会にレッサーパンダの現状について少し調べてみました。日本平動物園のサイトに「現状」をまとめてあったので、参考にすると、
 生息地はブータン・中国・ミャンマー・インド・ネパールの標高1500~4000mの森林で、冬は雪のおおわれる厳しい環境で生活している。主食は竹だが、動物職の鳥の卵やひなを食べることもある。生息地と外見の違いで2つの亜種に分類されている。国内で多く飼育されているのは、体色の茶色が濃く体が大きい「シセンレッサーパンダ」で、もう一つの「ネパールレッサーパンダ」は、茶色が薄く色白の顔つきです。
 野生では2,500~10,000頭しか生息していない。国際自然保護連合のレッドリストでは絶滅危惧種に指定され、あと数十年で野生で絶滅する危険性もあるそうだ。減少の原因は、開発による生息地の消失や断片化や密猟だ。減少を止めるには「生息地の保全」と「動物園での環境教育」が重要となっている。
 シセンレッサーパンダは、日本が世界一の飼育数を誇っている。2017年末の時点で、世界の飼育頭数349頭のうち、日本が263頭、約75%!ネパールレッサーパンダは、欧米を中心に飼育されていて、世界で612頭、日本で10頭となっている。日本は、1989年に人工保育に成功し、繁殖に力を入れているとのことです。

 昨年に北海道の旭山動物園に行きましたが、ここでも何頭もレッサーパンダが飼育されていました。

上野動物園のジャイアントパンダの竹は?

 上野動物園のジャイアントパンダの竹はどのように入手しているのでしょうか?2017年12月20日ウェザーニュースによると、シャンシャンが一般公開された際のインタビューがあり、次にように回答がありました。
 伊豆半島の竹林で採取したモウソウチク、マダケ、ヤダケ、シノタケ、クマザサの5種類を毎日与えています。日によって好みが違うことがあり、昨日までモウソウチクを好んで食べいたと思うと、今日はマダケを欲しがるとか。
 タケの葉は毎日50キロも必要で、上野動物園で一番食費がかかっているそうです。季節によって竹が採集しにくいこともあり、業者から時価で購入。親2頭で毎日15,000円~35,000円とのこと。
 現在ならもっと値段が上がっていそうですね。

 どこの動物園でも毎日の餌代は、かなりの額になるのでしょう。ここの動物園のように、自然の恵みが役に立つのは素晴らしいことです。
 そういえば、コアラの餌のために、東京の夢の島公園にオーストラリア産のユーカリを植えていたことを思い出しましたが、日本の景観に合う竹の方がいいような感じがします。
  ちなみに、この動物園の竹は、節にある輪が1本なのでモウソウチクでしよう。4月初旬、スーパーマーケットの店頭にも並ぶ種類です。

竹の節の輪が本

 
 


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