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徳島不思議百物語 第5回「失われたアークの眠る山・剣山の大蛇事件」

第5回「失われたアークの眠る山・剣山の大蛇事件」

 古代より山伏が修行を行う聖なる山であり、「ソロモン王の秘宝」や「失われたアーク(契約の箱)」が眠っているミステリアスな山とも言われる四国徳島県の剣山。今回はこの山に関して書いてみたい。

 まず日本人と古代ユダヤ人が血縁があるとされる「日猶同祖論」だが、その根拠として剣山に「失われたアーク(契約の箱)」が眠っていると主張する古代史研究家は何人か存在する。事実、エルサレムの地形や風土と四国山脈の地形・風土は似ているというし、夏の祭りでは「失われたアーク(契約の箱)」を模してつくられたとされる神輿が修験者姿に身を包んだ信者に囲まれて剣山(標高1955メートル)頂上まで駆け上るのだが、「失われたアーク(契約の箱)」を、神に捧げるために聖地まで担ぎあげていると思えば無理はない。さらに、この御輿の祭は、ユダヤの祭と関係あるとされる京都八坂神社の祇園祭と同じ7月17日に開催されているのだ。

 このように伝説に包まれた剣山だが、徳島県で生まれ育った者ならば、眉山と並び故郷の象徴ともいえる“シンボルマウンテン”であると言っても過言はない。

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