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【宇宙のウロボロス(蛇)】望遠鏡と顕微鏡で迫るひとつの世界

ウロボロスとは、自分の尾を飲む蛇。
古代ギリシャで象徴的に用いられた図案。
始まりも終わりもない、永遠の循環。
完全な世界。

ウロボロスの蛇は、
宇宙論研究者の間で大切にされている概念でもある。

それは
1979年ノーベル物理学賞を受賞した
シェルドン・グラショーが、

ミクロからマクロにおけるスケールごとに
世界を見るとどうなっているか、
と説明するのに用いたことに始まる。

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人間から見て、大きいもの。
山、地球、太陽系、星団、銀河、宇宙・・・

人間から見て、小さいもの。
細胞、DNA、原子、原子核、素粒子・・・

最も大きいものと、最も小さいもの。
宇宙と素粒子。

それは、頭と尾でつながる。

宇宙の大規模構造と極微小の素粒子は
対極にありながら密接な関係にある。

なぜなら、ビッグバン理論が示すように
宇宙は極微小世界から始まって、

宇宙を構成する基本要素は素粒子であり、

微小世界の量子ゆらぎが
大規模の銀河の配置を決めたりして

宇宙の謎を解くには素粒子の研究が不可欠で
素粒子の謎を解くには宇宙の研究が欠かせない。

望遠鏡と顕微鏡で世界の謎に迫る。
それが現代の宇宙論研究。


宇宙のウロボロスは、
マクロも、ミクロも、ひとつなんだと、
ひとつの世界を象徴する。

その形は、円。
ひっかかるところがない図形。
よどみなく流れ続ける自然界の動き。
執着を手放して流れと一体化する心。

宇宙も、心も、ひとつのまるい世界。

ロマンティックすぎる!


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