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キャッシュレスを極めすぎて改札から出られなくなった話

みなさんキャッシュレスしてますか?

クレジットカードやICカード、スマートフォンを利用したQRコードなど多種多様な決済手段が令和元年の日本には普及していますが、中でも一番スマートでカッコいい決済デバイスは、Apple Watchに間違いないでしょう(と私は思います)。「左手に付けると改札を通るときに体をひねるから面倒」と曰う方もいますが、だったら右手につければいいだけの話です。右手に装着したApple Watchだからこそなせる華麗なタッチアンドゴー(この言葉も最近聞かなくなったよね)は、羽生結弦のスケートの如く見る物を魅了します。

私自身も2年前に購入して以来、すっかりApple Watchの虜となり、今では"ほぼキャッシュフリー"生活(何故"ほぼ"なのかというと、お賽銭用に10円硬貨3枚は常に小銭入れで携帯しているから)を享受しているわけです。

今回はそんな私が直面したキャッシュレス人生最大の危機についてお話します。

0. 朝、充電をし忘れる

お察しの通り諸悪の根源はこれです。
そう、バッテリー切れ

私の場合は、睡眠記録のため就寝中も装着しているので、充電は基本的に朝の支度をしているときにしています。Apple Watchの充電は意外と早いのです。ただし、充電ケーブルがLightningケーブルでもQiでもない独自規格なので付属していたケーブルをずっと使い続けています。もう一本スペアを買いたいとは思っているのですが、Lightningケーブルと違い価格が意外とするので後回しになりっぱなしです。

事件当日の日の朝、寝坊しかけた私は充電をせずに急いで大学へ。
これが悲劇の始まりでした。

1. 改札を通れない

一日の用事を終えて家路へ向かう私。
疲れからか、不幸にも最寄り駅の改札を通れない…。

ええ、通れないのです。

何度手首を高密度電磁波発生装置(自動改札機)に押し付けても一向に反応しない。入場したときは全く問題なかったのに…。

おかしいなと思い数歩引き下がって画面を確認すると、画面には紅の稲妻マークが。

そう、バッテリー切れです。

"バッテリー切れ"
令和の日本人が嫌いな言葉上位ランクイン間違い無しの言葉でしょう。現代人にとってバッテリー切れとは、ある種の人権喪失でもあります。Apple Watchの内蔵FeliCaはAndroidのそれと違い、端末が起動していないと機能しません。

絶望。まさにその瞬間です。

2. 屈辱の現金払い

たかがバッテリー切れです。
近くにいる知り合いにApple Watchの充電器を持ってきてもらえば済むのですが、そんな知り合いも人望も残念ながらこの世界線には存在しません。

ですので、いざ有人改札へ。
駅員のお兄さんに呆れられながら事情を説明すると以下のような要旨の回答をいただきました。

①切符の紛失と同じ扱い(定期券であっても同様)。
②乗車駅を自己申告し、その場で紙の切符での運賃を現金で支払う。
③後ほど充電したApple Watchを持参し、入場記録取り消し処理を行う。

つまり、改札からの脱出には現金が必要なのです。

現金。
それは私が持たぬモノ。
遠い過去に置いてきた古の決済手段。
前述の通り、私の所持金は30円です。初乗り運賃にすら足りません。

安息の都 自宅へと辿り着くには恥を忍んではいられません。
恐る恐るノーキャッシュな旨をお伝えせねば、改札という俗世へのゲートは開いてくれないのです。

わたし「あの…現金の持ち合わせが無いので下ろしてきてもいいですか……?」
駅員「ああ、いいですよ。」

と二つ返事で改札からの脱出に成功した私は、一目散に改札前のビューアルッテ(JR東日本の駅に設置されているATM)へ。
持っててよかったりそな銀行の口座。ありがとうりそな銀行。
(※ビューアルッテで平日時間内手数料無料)

というわけで精算はその場であっという間に完了。
キャッシュレス中毒としては屈辱のひとときでありました。


Apple Watchは帰宅後直ちに充電され、無事に復活。
明日お出かけするときに処理をしてもらう予定です。

3. 対策

まあ簡単な話です。
以下の二点につきます。
①毎朝きちんと充電すること。
②十分な現金を持ち歩くこと。

とはいえ、重度なキャッシュレス中毒であり、寝る間も外せないApple Watch依存症患者である私にはなかなか困難な話でもあります。

常に付属の充電ケーブルを持ち歩くのは怖いですし、なにか良いものはないかとアマゾンの密林を探索するとBelkinからApple Watch用のモバイルバッテリーが出ているではありませんか。

しかし、Apple Watchのためだけに7000円を費やすのも、いまどき端子がmicro USBなのも「なんだかなー(加藤恵ボイス)」な気がしますし、購入は当面見送りかなと。Apple Watch本体(Series 3)もあと1年もしないで買い替え時な気がしますし。

あと中華メーカーからはこんな充電器も。でも3000円も出すなら、きちんと純正充電ケーブル買ったほうが良い気がします。


今回の私は駅員さんに何とか改札を通してもらい現金をおろせたものの、所詮現場の職員の裁量での判断ですから、次に同じトラブルに遭遇したときも同じ処遇をしてもらえるとは限りません。やはり現実的な対策としては、携行現金を増額するしかないのかなと。あと、サイゼに行くときは現金無いと困りますものね。

Apple Watcherのみなさん、そしてApple Watchの購入を検討中のみなさん、Apple Watchのバッテリー残量には十分お気をつけください。

4. 追記

Apple社、頼むから次期Apple Watchの充電規格はせいぜいQiにしてくれ。

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