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ケープタウンで盆栽!?

 人生とは不思議なもので自分の予測していなかったことばかり起こる。それが人生なのだと言ってしまえばそうなのかもしれない。でも、自分でそういう人生にしてしまっている気はしないでもない。

 最近のわたしはというと、特に刺激のない堕落した生活を送っていた。インドア盆栽をやるための準備もしていたが、あまり順調とは言えない進み具合でやる気も徐々に失っていた。

 世間ではチャットGPTが話題になっていて(少し前の話になるけど)、自分たちの仕事がAIに奪われるのではとそれぞれに危機感を抱いていた。

 わたしにはそのような状況にすこし期待を抱いていた。もう誰も仕事をしなくていい世の中になるかもしれない。すべての仕事はAIに任せてしまって、わたし達人間は朝起きて川辺で黄昏て本を読んで家で映画を観て毎日を過ごせばよい。

 そんなことを考えているとケープタウンに住んでいる知り合いから連絡がきた。彼はケープタウンで庭造りをしている。その制作中のお庭をみせてもらいに去年わたしもケープタウンを訪れた。

 そのことについて軽く書いているのでこちらをご参考までに。


 もともと彼は京都に住んでいて、その時に知り合った。そして今彼は京都に二週間ほど帰ってきているのだという。わたしは彼に会いに自転車を走らせた。五月上旬の爽やかな風を切り。

 近況報告を適当に済ませてたところで彼はこう切り出してきた。


「ケープタウンで南アフリカの樹を使った盆栽を作って欲しい」と。


 急なことで少し戸惑ったが次の瞬間には「いつから行こうかな」「どれくらい行こうかな」と考えていた。去年NYに半年住んでみて、もう海外での生活は十分かなと思ったはずなのに人はつくづく学ばないものである。

 とりあえず流れに身を任せてみようか。こうしてわたしは六月から三か月間ケープタウンに来ることになった。まだもう少しだけ海外での盆栽生活は続いていきそうだ。今回で最後にしよう(こう思っていれば頑張れる)。


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