見出し画像

アジアはつらつ通信02

10年以上前、ある作家が「アジアのマザコン市場に日本人男性が流れ込んでいる」と雑誌に書いていた。私はそれを読んでなんとなく面白くなかったが次第にそれが嘘でないことを痛感する。男女関係だけでなく、男性だけのことでもなく女性も「タイに行けばなんとかなる」とタイに来てしまう。

ある元現地採用経験者の女性は「タイ語は仕事で使ってきたから」と自慢していた。しかし彼女がタイ人と話しているのを聞くとタイ人が彼女の「日本語タイ語」を理解してあげている感じだった。それをサバイバルタイ語と彼女は称していたが、サバイバルどころか生かされていた印象。自覚が無いんだなと思ったが口にはしなかった。ジャパンマネーのおかげで親切にされているのを自分の実力と勘違いするという珍しくもないケースだが、男女問わずアジアに甘えるマザコンはいる。

では欧米先進国民はどうかというと日本人と大して違いは無く、特に男性は「安く女が買える」という手合いばかり。自国では非モテの弱者男性のセーフティネットが日本を含むアジア。だが少なくともタイ人はそういう白人を見慣れているので微笑んでも心は覚めている。そして、非モテに限って調子に乗り痛い目に遭う。

以下、マティチョン記事からドラマ風に。被害者名が不明だが、読者が分かりやすいよう適当に付けておく。

タイ女性タサナンポン46歳はホアヒンのホテルで調理人をしていた。そのホテルに長期滞在していたのがドイツ人中年小太り男性カールさん。毎日朝食の時顔を会わせるホテルスタッフのタサナンポンに彼は好意を抱いた。

そこにつけこんだ加害者は馴れ馴れしくカールさんに言い寄り、英語で「あなたの部屋で飲みたいわ」とささやいた。自国では典型的非モテでアジアのマザコン市場に流れ込んできた男性のカールさん。「俺にもゴーゴーガール以外の女が寄ってきた!」と舞い上がり一も二もなく首を縦に振りタサナンポンを部屋に招き入れ股間を熱くした。

しかし「まずは飲みましょう」と勧められた酒のなかに協力な睡眠薬が入っていた。自分でグラスに酒を注いでいれば防げた事だが、タイの風俗嬢の接待に慣れていたカールさんはこんなものだろうと疑いもしなかった。

カールさんを眠らせたタサナンポンは部屋の中から金目のものをかき集め総計100万バーツ相当を窃盗し逃走。目を覚ましたカールさんは「やっぱりタイの女はビッチだ!」とビッチな女を求めてタイに来たことも忘れて憤慨しホアヒン署に通報。今年5月2日のことだった。

他県に逃亡していたタサナンポンが逮捕されたのは7月13日。容疑者となった彼女は「顔と体の整形費用が欲しくてやりました」と自供。

その整形の成果は以下の通り。

画像1

画像はマティチョンから。顔は隠してあるもののプロポーションが46歳のそれではない。円換算で350万かけただけでこうなるのか?整形にはまると中毒になり繰り返し施術を受けていないと不安になるそうだ。普通に調理人のおばさんをやっていても手に入らない整形費用を手にするには金持ち外国人の集まるホテルで網を張るのが最善。余罪が追及されるところだが、睡眠薬強盗という古典的な手口に引っ掛かったカールさんにあまり同情が湧かないのは私だけだろうか。

タサナンポン容疑者が悪いのは当然だが、アジアのマザコン市場に流れ込むのもまたリスクのある行為。こうした被害に遭わない為には男磨きや女磨きに励み自国でモテる努力をしておくべきだろう。タイで犯罪被害に遭うのも百歩譲れば勉強だが、同じくタイ熟女に騙され、バラバラ死体になった日本人もいる。「死ぬこと以外かすり傷」という人も350万を異国で盗まれたらかすり傷だろうか。

一財産失って失意の帰国をする前に自国を出なかったほうが良かったという人も世の中にはいる。もし読者が「自分は大丈夫」と思っていたら残念ながらそれは黄色信号。アジアのマザコン市場には危険が一杯なのだから。合掌。


記事作成の為、資料収集や取材を行っています。ご理解頂けると幸いです。