副業やフリーランスとしての気候危機への関わり方【イベントレポート】
2022年11月24日に、「気候危機に関わるなら本業?副業?ボランティア?」というオンラインイベントを開催しました!🎉
「何の経験もない中、サステナビリティに関われるフルタイムの仕事を見つけるのは難しい」このような声を受け、本業以外の形でサステナビリティに関わる登壇者2名をお呼びしました。そして、参加者同士でも気候危機との付き合い方を考えるワークショップも実施。
ニュースレターでは、パネルディスカッション内「Q.フリーランスや副業という形をとったわけ」「Q.今の働き方の推しポイント&限界を感じるところ」の概要、「参加者の声」や「私たちがイベントを実施した理由」など…
「気候危機に関わるなら本業?副業?ボランティア?」イベントをレポートします🎤
画像:イベント後のアフタートークで撮影。ゆかさん(2列目左端)みやけんさん(2列目左から2つ目)
🎤登壇者
イベントのテーマにぴったりな登壇者のお二人にお越しいただきました。自らの生活とやりたいことのバランスを上手くとり、本業以外の形でもサステナビリティに関わるおふたりです!
みやけんさん(Twitter: @Mken0123):
フリーランスとしてサステナビリティに関する仕事をしながら、Allbirdsで丸の内店の店員、そして新規事業のリサーチャーとして働く。
ゆかさん(Instagram:@uka____k):
サステナビリティコンサルティング企業で働きながら、NPO法人UMINARIでコミュニケーションディレクターとして活動。
イベントでは興味深いお話をたくさんお聞きしたので、是非読んでみてくださいね✊
フリーランスや副業という形をとったわけ
Q. サステナビリティを仕事にしよう!と思うと、フルタイムの仕事をまず検討するような気がしますが、おふたりはなぜ本業以外の形を取られたのでしょうか?
みやけんさん:体調を保ちながら、自分のやりたいことを実現しようと思った結果、このような働き方に落ち着きました。学生のころは、気候危機や気候危機に関する国際会議の研究などをメインに勉強・研究していて、新卒では日経のコンサルティング企業に入社したんですが、そこでメンタル疾患を発病し、体調をひどく崩してしまって。実は次の仕事が決まっていないまま、1年で退職しました。
そこからしばらく病気の療養に専念していました。体調が少し回復したタイミングで、すこしずつ知り合いからお仕事をもらいました。そうやって徐々に社会復帰をし始めて、最終的に今はフリーランスとして独立し、仕事をしています。
Q. そうだったんですね。現在はどのようなお仕事をされているんでしょうか?
みやけんさん:Allbirds*1というサステナビリティに配慮したスニーカーブランドで、店舗のスタッフとして働いているのがメインですね。接客をしながら、スニーカーを売っています。あと、裏方としてサステナビリティに関する企画やマーケティングに関わっています。
*1スニーカーのブランド。軽くて吐き心地が良く、世界で1番環境負荷の低いスニーカーを作ることを目指しているブランドです。アメリカのサンフランシスコ発祥。現在は東京の原宿、丸の内、大阪の梅田の三店舗と、ECで販売中。
Q. ゆかさんはいかがでしょうか?
ゆかさん:私の場合は、大学時代からUMINARI*2という団体に関わっていて、卒業後も就職せずにそこで働いていたんです。でも、金銭的にはそれではやっていけないと思い、環境配慮型素材のベンチャーの営業部への就職を決めました。当初は、UMINARIを続けていこうと思っていたんですが、多忙で時間がとれないことや、サステナブルな備品への代替を進めるモノベースなアプローチでは企業のサステナビリティを抜本的に高めることはできないのではないかともどかしさを覚えていたんです。
加えて、サステナビリティに関して、もっとたくさんの経験や学びを得たいという思いもあったので、その後、広い分野で企業支援が可能なサステナビリティ会計事務所のコンサルティングに転職。コンサルティングの魅力は働きながら知識を蓄えられることですね。現在は、時間にも余裕があるので、やりたかったUMINARIにもコミュニケーションディレクターとして関わることが出来ています。
*2海洋環境問題の解決を目指すZ世代主体のNPO法人。海洋ゴミを拾うビーチクリーンや教育事業などさまざまなアプローチから海洋プラスチックごみ問題の解決に取り組む。
Q. 立ち上げから関わっているUMINARIの活動を継続されながら、本職でもサステナビリティコンサルタントとして働かれているとのことですが、実際にはどのようなお仕事をされているんですか?
ゆかさん:サステナビリティ会計事務所の仕事の内容については、企業の環境面での中期計画に対するコンサルや第三者保証の審査等、事業内容は幅広いですね。
同時に、個人としても、無理なくできる環境に優しいライフスタイルを模索しながら取り入れていて、魅力を感じたブランドやプロダクトを自身のSNSを通じて紹介しています。
今の働き方の推しポイント&限界を感じるところ
Q.お二人から今のお仕事についてお伺いしましたが、今の働き方のいい点と悪い点についてもお聞きしたいです。
ゆかさん:良い点は、基本的に自分のしたいことに取り組める点ですね。昔は妥協せざるを得ないこともありましたが、今は自分のしたいことに携わりつつ、お金も安定的に稼げている状態です。
頭を抱えているのは、タスク管理と時間調整ですね。本業と副業にどれくらい時間をかけるかっていうのが割と難しいところです。ただ、それも将来のためになると思うので、今のうちに試行錯誤しながら管理するのもいいのかなと思っています。
Q. みやけんさんはいかがでしょうか?
みやけんさん:僕自身体調を壊していたこともあったので、体調を崩していても自分のペースで働くことができるのはフリーランスのいいところかなと思います。スケジュールも自分で管理して、好きな時に好きな場所で働けるので、自分のペースを保って仕事できています。
大変なのは、常に仕事があるわけではなく、自分で営業をして仕事をとってくる必要があることです。その分不安定さを感じることもありますね。
少人数ワークショップ
今回のイベントは参加者に上限をもうけ、ブレイクアウトルームに分かれることでさらに距離感の近い交流を目指しました🤝
ブレイクアウトルームに分かれたワークショップでは、軽く自己紹介をしたり、パネルディスカッションに対する感想を話し合ったり、それぞれの現在の活動についてシェアしたり、お互いを知る機会を設けました。実際に「気候危機に対し問題意識を持つ人」との関わりを求めている参加者も多かったようで、満足度が高まりました。
参加者の声
💭bilityのひとこと:今回のイベントに向けた想い
bilityは今まで「気候危機×はたらく」に着目し、仕事を通じてサステナビリティに関わる方々を過去のイベントに登壇者としてお呼びしてきました。
「はたらく」にフォーカスしたきっかけは、気候危機に対して活動を続けたいという思いがありつつも、就活生として”安定した”仕事につかなければ、という焦りです。その中で、「サステナビリティ」と「仕事」この二つを融合させることで、ジレンマが解決されるのでは?と仮説を立て、活動してきました。活動を通して実感したことは2つです。
・胸を張って気候危機に対して本気で取り組んでいる日本の企業はまだ少ないということ。
・同じ悩みを抱える就活生や社会人が一定数いること。
それらを踏まえて、今からでも実現可能な取り組みについて考え、本業以外の形で関わる方々をお呼びする今回のイベント実施に至りました。
「気候危機に対し問題意識を持つ人」との関わりを求めている参加者も多く、今後もイベントを実施していきたいと考えています🤝
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