診療報酬改定タイミングと、訪問リハビリの減算に対する私見
こんにちは。
横浜と板橋で訪問看護を4事業所運営している荒木田です。
今回は、私が思う訪問看護・リハビリについて疑問や現状を書きたいと思います。
定期的にやってくる診療報酬改定
報酬改定…嫌な言葉です。
何故なら、報酬単価が下がることはあっても、滅多に上がる事は無いからです。
仮に、少し診療単価が上がったとします。
次に予想されるのは、訪問看護・リハビリ事業所が一斉にその【単価が上がった項目】に向かって舵を取ります。
そこまでは問題はないのですが、次回(かそれ以降)の改定でそこの部分が減算されるという構図がこれまでに何度も繰り返されてきました。
診療報酬の仕組みと改定https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/105/12/105_2320/_pdf
長期的な計画とは
日頃、多くのスタッフを抱えている中で、5年-10年はもちろん30年先も法人が存続するよう、今日1日の経営を心がけております。
しかしながら、目先の診療報酬改定に経営の意思決定が左右されることが多いのも事実です。
行政側からは、長期的な計画をもって経営しなさいと指導がよく来ますが、何を基準に、、と言いたくもなります。
もちろん、お上のいう診療報酬体系こそが、メッセージであり、舵取りすべき方向で、それをより俯瞰して、噛み砕いて読み解く力が経営者には求められています。
診療報酬改定のタイミングで困ること
診療報酬改定が4月に実施することは良いですが、問題は確定のタイミングです。3月末は遅すぎはしませんか。
事業所が行うこととしては、ご利用者さまに説明を行い、場合によっては契約書を交わし直します。
期間的にタイトなので、改定がある年では、普段でも忙しい事業所にとっては現場は地獄です。せめて12月くらいに確定して欲しいと切に思います。
減算が止まらないリハビリの診療報酬
今回の診療報酬改定では、リハビリにとってかなり厳しいものとなりました。
リハビリ関係の方々が署名運動をしていただいたおかげでまだ少しマシな形に落ち着いたという印象です。
ただ、次回の診療報酬改定では更に厳しくなると予想されます。
厚生労働省
令和3年度介護報酬改定について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00034.html
リハビリの診療報酬が下がる=リハビリ職の給与にも影響大
今回の診療報酬改定に伴い、人材紹介会社から案内がくる応募者の希望年収が、30から50万円ほど下がった印象があります。
他の事業所からも、到底払える給与額ではない、と一蹴されていると予想されます。
ただ人材紹介会社は、想定年収の●%が手数料となるので、その手数料を35%、高いところだと40%に上げてきました。
日本はここ15年前と比べて増税が続いており、実質の手取りは下がる一方です。
リハビリの診療報酬が下がり、スタッフの給与も下がり、これでどうやって在宅医療での大事なリハビリサービスの担い手を増やしていけと言うのでしょうか。。
診療報酬が下がっても給与を維持、もしくは上げていくには
労働集約型の訪問看護・リハビリサービスでは、「効率化」が一つのキーワードです。
誰にでも平等に与えられている24時間のうち労働に充てられるのは8時間です。その8時間をいかに効率的に、生産性をあげられるかで耐えていくしかありません。
また、せっかくの働ける世代でも「扶養の範囲内」と言う制限を設けているのも、この時代にはあっていないようにも思います。
ちょっと熱くなって書いた部分もありますが、皆さんはどう感じますでしょうか。次回は気持ちを少し落ち着かせて続きを書きたいと思います。
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