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短い読書感想文『橋本治と内田樹』

今、『橋本治と内田樹』と言う本を読んでいます。
橋本治さんのファンなのですが、ファンだと豪語するほど、本は読んでいないことに気付いて、本棚を確認してみました。『桃尻娘』から始まって『窯変 源氏物語』まで、ポツポツと持っているんだと変に感心したものの、あまり、熱心さが足りていないので、橋本ファンは返上しないと申し訳ないかなと思ったところです。

しかし、この本は好きな対談本なので、読みやすくて、面白い。橋本氏は「対談は苦手・・・」と言っていますが、ぐずる橋本治さんを内田樹さんがその母性で育んで、対談は終盤に向かって大成功となっています。

面白いと思った橋本治氏の「抽象概念がわからない・・・」。

抽象というのはオレンジジュースを集めて、ギュッと圧縮してジュースにするようなものだということをリアルに感じているんです。
 「この抽象概念は何を絞ったものなの・・」

「橋本治と内田樹」(193ページ)

この、「何を絞ったものなの・・」というところが、面白くて好きです。
オレンジジュースを介して抽象概念に接近する、抽象からは遠く離れたところから、抽象を掬う方法・・ですね。
おかしくて、顔の筋肉がゆるみます。こまった時は、これを思い出そうと思います。ゴーヤジュースではダメです。やっぱり、オレンジジュースでなくては。

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