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セゾンビール飲み比べ ベルギーとビエール・ド・ギャルド

最近ビエール・ド・ギャルドってスタイルを目にするようになった。ビエールなんとかってどんなスタイルなんだろう、ピエールとカトリーヌなら知ってるんだが。

調べてみると、フランスのビールスタイルファームハウスエールの一種。
極簡単に言うとベルギーセゾンの近縁。親戚。
特徴としてはベルギーのセゾンより麦芽が濃くモルティ。それとビエール・ド・ギャルドの方が酵母が糖を食べる力が強いため、よりドライなビールになりやすい……らしい。
酵母が違うから全然違う…のかと思ったらば「フルーツを使ったビエール・ド・ギャルドは(スタイル的に)フルーツセゾンに含める」みたいな記述も見つけてしまったので、多少混乱。
酵母も性質は近いってことか。近縁親戚としては従妹か叔父・叔母くらいの関係?2親等~3親等くらい?

つべこべ言わずに飲んで確かみてみろ!
というわけでお取り寄せ。

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東はベルギーセゾンの代表格セゾン・デュポン
もう1方はベルギーの醸造所、ケレルのビエール・ド・ギャルド。

セゾンデュポンは王道のベルギーのセゾン。度数6%で厚みのある味わい。スパイシーで雑味も含めた風味が豊か。モルトは淡色系で厚みがありつつもドライでそこまで主張してこない。檸檬や梨、リンゴだったりするフルーツ系の軽い味わいも良い。全体としてはもうこれセゾン液を飲んでいるというかそんな味わいでそれ以外に説明しようがない。セゾンはセゾンなんだよ。

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一方のケレル・ビエール・ド・ギャルド
噂通り麦芽の濃い味がして、モルティだのう。色味通り焙煎度合いが濃いめなので香ばしさの主張も混じり、さらに麦芽風味が強く感じられる。スパイシーさなどは少し穏やかなため、風味そのものはセゾンシリィのようなブラウンセゾンが近い気もする。ただセゾンシリィほどには甘くないし、謳い文句通りドライ。
そもそもモルトが強くてドライさが強く出ているから、フルーティーなフレーバーの種類がぜんぜん違う。イチジクとかそっち系も出てる。

飲み比べてみると、別のビールと感じる部分もあるが、風味や傾向がかぶってる部分の両方がある。ビエール・ド・ギャルドの酵母を使ってベルギーセゾン的な味の造りをすれば、ベルギーセゾンっぽい味になると思われる。そしてまた醸造所の解釈や酵母の作り方次第で、様々な表現ができるのだろうと思いました(すごい当たり前のことを長々と書いただけ)

ところで、現在のベルギーのセゾンは20世紀になってから改良されて確立されたスタイルだと聞いたのだが…、そのあたりビエール・ド・ギャルドはどうなんだ?関係性は?詳しい人教えてくだせえ。


セゾン デュポン
国:ベルギー
醸造所:デュポン醸造所
原料:麦芽、ホップ
アルコール度数:6.5%

ケレル・ビエール・ド・ギャルド
国:フランス
醸造所:ケレル醸造所
原料:麦芽、ホップ
アルコール度数:7%