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エンデューロ日記 003 「誰の手助けも借りずに走り続けることができるか」

写真は稲垣正倫 エルバ島3日間から

前回からの続き。

ON ANY SUNDAYの1シーン、マルコム・スミスが出場したスペインのISDT=国際6日間トライアルを描いた部分だが、ここではこの競技が他のモーターサイクルスポーツに比較して、とても地味で、ストイックなものとして描かれている。6日間の苦闘の末、勝利しても得られるものが、ちっぽけなメダルひとつであるということ。それがまさに、ISDTだということを監督ブルース・ブラウンは強調した。

エンデューロが、1913年の英国で、製造されるモーターサイクルの信頼性のテストを目的として始められ、その目的を達成するために、パルクフェルメ方式や、交換できる部品を制限したり、また、原則として整備や修理は選手本人しかできないというルールが出来上がった。

交換できる部品を制限したり、整備のための時間を厳格に制限したり、バイクに触れる人間を制限したりすることは、それによってモーターサイクルの固有の性能、信頼性が強く要求されることになるが、同時に、個人としてのライダーの能力も試されることになる。

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