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FIM E-xplorer world cup - 菅原悠花と保坂修一が参戦


8分のヒートレース3回の合計で競われた。ハイパークラスとGTクラスの混走

電動オフロードバイクの世界選手権シリーズ、その開幕戦が大阪万博公園特設コースで開催。JMXにデビューしその性能を実証済のホンダのファクトリーマシンに注目が集まったが、BATON BIKESが輸入販売するCAOFENも2名のエンデューロライダーを擁してワイルドカード参戦を果たした。


Text : BIGTANK
Images : 曲渕真介

次世代技術の開拓者たち

 2月17日。FIM E-xplorer world cup(イーエクスプローラーワールドカップ)の開幕戦が、大阪の万博公園特設会場で開催された。昨年からシリーズ戦として始まったもので、今年は大阪を皮切りに、5月ノルウェイ、6月フランス、9月スイス、そして12月にインドで最終戦というスケジュールが組まれている。FIMのワールドカップという、世界選手権(ワールドチャンピオンシップ)のひとつ下の格式、ということになっているのは、まったく新しいカテゴリーのトライアウト、という意味合いを示しているのだろう。参加しているのは基本的に年間を通してシードされているチームで、意欲的なメーカーがプロモーション活動として取り組む。競技フォーマットはモトクロスに近いヒートレースだが、ライダーの顔ぶれは必ずしもモトクロスライダーというわけではなく、弊誌の読者になじみのあるところでは、ハードエンデューロで特によく知られる女子のサンドラ・ゴメスや、ISDEのオーストラリア女子チームのエース格で、昨年はEnduro GPにもフル参戦したジェシカ・ガーディナーもシード選手に名を連ねている。日本での開催ということで、自国選手のワイルドカード参戦もあった。やはりエンデューロライダーである保坂修一と菅原悠花もエントリー。マシンは、日本にも輸入販売されている中国製のCAOFENである。男女2名1組のチームでエントリーするのもこのレースの特徴だ。レースフォーマットは、会場によって異なり、タイムトライアルで行われることもあれば、リレー方式がとられることもある。今回の大阪では、8分+1周の短いヒートレースが男女それぞれ3回行われ、その合計ポイントが成績となる方式。現在の電動モーターサイクルの性能と特性を最大限に生かし、そしてその進歩に合わせてレースフォーマットも柔軟に変化させていこうという意図が見えるが、それはシリーズ戦"E-xplorer"という名称にも示されているといえるだろう。


CAOFEN FXはまったくのニューモデルでこのレースに合わせて急遽メーカーから送られたもの。通関手続きもぎりぎりだったため、保坂、菅原ともに1~2時間のトレーニングだけで本番を迎えた


この開幕戦はHRCが勝利。女子クラスのフランチェスカ・ノチェラは今季、RedMotoからEnduro GPのWomen'sクラスに参戦するエンデューロライダーである


すでにJMXでデビュー済みのHRCのファクトリーマシン


まさに走る実験場だ

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