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BIGTANKマガジンは、年6回、偶数月に発行されるエンデューロとラリーの専門誌(印刷されたもの)です。このnoteでは、新号から主要な記事を再編集して順次掲載。バックナンバーの… もっと読む
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2022年12月の記事一覧

エンデューロとは自主、自律を楽しむこと - エンデューロ日記 No.44

写真/文 春木久史 エンデューロの朝はパルクフェルメから始まる。Parc Fermeとは、フランス語源のモータースポーツ用語で車両保管所のことだ。 この競技では、各選手ごとに毎日、朝パルクフェルメに入る時刻、モーターサイクルを整備するるワーキングエリアに入る時刻、エンジンをかけてスタートする時刻、各タイムチェックポイントに到着すべき時刻、そしてまたパドックに戻ってきてモーターサイクルを整備する時間、それを終えて再びパルクフェルメにモーターサイクルを収める時刻まで。これらが

人生最後の一台 - TL125バイアルス 柏秀樹の場合 No.243より

ある日、あなたの前に神様が現れてこう宣告する「あなたはこれまでにいろいろなバイクに乗ってきたが、ついに最後の一台を選ぶ時がきた。あなたが手に入れることができるのはあと一台だけ。その代わり、世界中に存在する、あるいは存在したことがあるどんなバイクでも選ぶことができる」。さあ、あなたが選ぶ人生最後の一台とは?  第3回 : 人生の先輩とTL125 Text : 柏 秀樹  人生最後のバイクというと簡単に2つの候補が上がった。ひとつはスーパーカブ。C50やC90で全国あちこち走

女王の在位とワールドトロフィ - エンデューロ日記 No.43

隔月刊で発行しているBIGTANKのフィジカル(印刷)版。2022年の最終号になるNo.244を脱稿した。いくつもの記事の中に、8~9月に開催されたISDE=国際6日間エンデューロのフランス大会も含まれている。今さら感がないでもないが、印刷された本では、もはや速報的な内容はほとんど意味を成さない。まとまった記事にするのならば、いくらか時間を置いて、事実の解釈が熟成するのを待つというのもひとつの方法と考えることができる。今回は、日本人参加者のうち、2名のインタビューもあわせて掲

Roadbook 「フィアンバラ 悪魔の砂丘」 三橋淳 o.243より

 Chilecitoと書いてチレシトと読む。 San Juanと書いてサンファンと読む。  どちらも南米・アルゼンチンにある地名だ。ということは南米時代のダカールラリーのコマ図と言うことになるが、何年のものかは確かじゃない。ステージ12とあるので、これらをキーワードにググってみると2018年らしい。私が最後に出場したのが16年なので、このルートブックは私は見ていないということになる。  さて、このコマ図から連想する事を書くのがこのコラムの趣旨だと思っていたのだが、BTMの読者