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BIGTANKマガジンは、年6回、偶数月に発行されるエンデューロとラリーの専門誌(印刷されたもの)です。このnoteでは、新号から主要な記事を再編集して順次掲載。バックナンバーの… もっと読む
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2022年9月の記事一覧

about tools - 連載 工具の世界 「六角レンチの取捨選択」 No.242より

筆者プロフィール 山田卓弥 工具の販売だけをやり続けて30年ちょっと。普段の趣味ではダートバイク(ハスクFE350)に乗って遊んでいる工具専門店エイビットの店主です。お店は東北自動車道羽生ICから車で5分。 一日でかなりの距離を走ることになるラリーやエンデューロ。まして周回路になっていない場合も多いので、道中でのいわゆる整備ピットというものは存在しません。そんな時に頼れるのは車載または携行している工具のみとなります。さらに積載量が確保出来る自動車とは違いバイクでの移動では持

Parc Ferme 「コマ図が描く世界」 No.242より

いろいろなモータースポーツの中でもラリーが好きな人は、もしかすると数字に強いタイプなのかもしれない。ただし、ぼくは極端に数字が苦手で、簡単と言われる計算すらまともにできない。その代わりハンバーグは大好きなので、ハクション大魔王に強い親近感を抱いている。  そんなぼくが最初に出会ったラリーは、1980年代の日本の4輪ラリーである。当時のラリーも、リエゾンとスペシャルステージが存在し、リエゾン--すなわちチェックポイント間―を指定時間通りに走り、SSは所要時間の少なさを競う。チェ

ROADBOOK - ファラオラリー - 三橋淳 No.242より

Stage1 CAIRO - BAJARIA  一番上に書いてあるのは地名だ。カイロが出発地でバハレイヤがゴール。エジプトの地名が書いてあることを考えると、これはファラオラリーのものだろう。流石に何年のものかはわからないけれど。ファラオラリーはダカール・ラリーについで有名だったことがある、古くからあったラリーレイドだ。あったというのはもう開催されていないから。アフリカの情勢不安によって、もはや観光として立ち入るのもなかなか難しいエリアになってしまった。  ちなみにカイロが絡む

人生最後の一台 - 三上勝久の場合 - No.242より

ある日、あなたの前に神様が現れてこう宣告する「あなたはこれまでにいろいろなバイクに乗ってきたが、ついに最後の一台を選ぶ時がきた。あなたが手に入れることができるのはあと一台だけ。その代わり、世界中に存在する、あるいは存在したことがあるどんなバイクでも選ぶことができる」。さあ、あなたが選ぶ人生最後の一台とは? 第2回 Text : Katsuhisa Mikami どんなバイクを選んでもいい、と言われてフッと脳裏に浮かんだのはBMWのクルーザー、R18だった。1、2年くらい前

TIME TO RIDE 「大リーグボール養成ギブス」大鶴義丹 - No.242より

ここ数年、仲間内でのトレンドとして、林道遊戯は250のオフ車などではなく、大型のアドベンチャーが楽しいというものがある。  その流れが始まったのは2016年。その年に本格的にオフロードを走ることができる大型アドベンチャーバイク、CRF1000Lアフリカツインが発売された。またその時期は、外車エンデューロマシンの性能が進化し尽くした時期で、極端な性能のエンデューロタイヤも出揃っていた。  その時期、仲間内でよく会話した内容は、最新エンデューロマシンで林道遊戯をすると、国産トレー

ISDE参加、USA流

アメリカのアマチュアライダーは、ISDEにおける最大勢力で毎年50~60名以上も参加しています。ワールドトロフィチーム、ジュニアトロフィチーム、ウイメンズトロフィチームは別のセレクションをしていますが、その他一般のライダーが(クラブチームクラス)で参加するには、ISDE予選シリーズ(クォリファイヤー)に参加して、一定の成績を収める必要があり、それは年々ハードルが上がっています。 ISDEへの参加希望者は多く、しかも年々増えています。若いライダーも多く、それがライダーのレベル