マガジンのカバー画像

BIGTANKオンライン

BIGTANKマガジンは、年6回、偶数月に発行されるエンデューロとラリーの専門誌(印刷されたもの)です。このnoteでは、新号から主要な記事を再編集して順次掲載。バックナンバーの… もっと読む
1998年に創刊。世界のエンデューロ、ラリーのマニアックな情報をお届けしています。
¥740 / 月
運営しているクリエイター

2022年8月の記事一覧

Parc Ferme - 誰にでも同じ6日間

この不定期連載のタイトル「Parc ferme=パルクフェルメ」というのは、フランス語で「閉鎖した広場」というぐらいの意味だが、一般に、モータースポーツにおける車両保管場所として通用する言葉になっている。英語にも訳されていて、この場合「パークファーム」になるが、エンデューロでも、ラリーでも大体、「パルクフェルメ」の方が使われる。FIM(国際モーターサイクリズム連盟)の公用語は、フランス語と英語だが、英語版のルールブックであっても、パルクフェルメはパルクフェルメだから、余程、こ

ロードブックにまつわる話

弊誌で最近始まった連載。「ロードブック 三橋淳」は読んでいただいているだろうか。ラリーのナビゲーションで使用されているロードブック(コマ図)の一片を題材に、思い浮かぶ様々を、スクなように書いて欲しい、というのが三橋淳への編集部からのオーダーである。2輪、4輪を通じてダカールラリーを始めとした多くの国際ラリーに参加してきた彼の知見は、もちろんぼくたちの想像の範疇にはなく「読む冒険」としてとても価値のある短文になっているのではないだろうか。 彼の連載は、まずは1年間継続という約

連載 Roadbook 「黄泉の国へ続く道」 三橋淳 No.241より

第1回 「黄泉の国へ続く道」 文 / 三橋淳 Jun Mitsuhashi ロードブック。日本の場合はコマ図、と言った方が馴染みがあるかな? 目的地までの道案内を走行しながらでも見られるように記号化したのが、写真にあるマップだ。  このコマ図を見てなんか書く、というのがこのコラムのコンセプトだ。しかし、このコマ図は、私が出場したことがないラリーのものである。いったい何を書けばいいのか? 無理難題ではないか…。  と思うでしょ?  このコマ図を見ると一番上に「Smara」と書